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浜松・千歳町のバーが10周年 リーマン・ショックの逆境乗り越え

店主の小野大揮さん

店主の小野大揮さん

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 バー「D’s GARAGE BAR」(浜松市中区千歳町、TEL 053-458-0678)が9月18日、オープン10周年を迎えた。

黒を貴重に木目を入れた、飽きの来ないデザインの店内

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 店主の小野大揮(だいき)さんはバーやスナックのボーイなど夜の仕事をしてきたが、26歳の時に娘ができたことをきっかけに独立を考え始めた。29歳の時に独立を決意。リーマン・ショック後で周りから反対を受けたが、「今できなければいつ始めてもできない」と強い覚悟を持ち、千歳町に気に入った物件を見つけ独立開業した。

 店名は名前の頭文字「D」と英語のスラングで「たまり場」や「趣味の場所」を意味する「GARAGE」を組み合わせて「D’s GARAGE BAR」。昔ながらのショットバーで客同士が仲良くなれるような社交場にしたいという思いを込めた。店内は黒を貴重に、木目を入れたシンプルであきのこないデザイン。外からはぼんやりと中がうかがえるよう路面側はガラス張りになっている。カウンター9席とテーブル7席を用意。営業時間は開業当初から深夜2時までと、あえて朝方まで営業しないスタイルを取ってきた。

 オープン当初は経営者としてわからないことが多かったうえ、リーマン・ショックの影響で外食を控える傾向があり、客の獲得には苦労したという。営業時間に関しても、深夜4時過ぎに「開いているか」という連絡が来ることもあり、クレームも多かった。しかし、昼間に働く人をターゲットに営業を続け、2時閉店というイメージ付けに努めたという。客の獲得や認知度を上げるために紙媒体での広告や、ネット媒体、SNSへの投稿も続け、常に新規客の獲得に力を入れてきた。小野さんは「自分の働いた給料でせっかく飲みに来てくれるので、『つまらない』で帰ってもらいたくはない。帰る際に『楽しかった』と思ってもらえるように努力している」と話す。

 メニューはウイスキーやカクテルを中心に提供。特にウイスキーは他店には無いような珍しい品をそろえるように心がけているという。アメリカのバーボンウイスキーやテネシーウイスキーなどを独自ルートで仕入れ、「Jack Daniel’s」の「LEGACY EDITION」や台湾のウイスキー「KA VA LAN」なども用意。カクテルは、ジンベースのさっぱりした「ノンタイトル」や、ウオッカを使った「クラウディアハート」(以上、900円)などオリジナルも提供する。客の好みを聴きながらレシピをアレンジし、その時々でオリジナルのカクテルも作る。

 客層は20~60代と幅広く、常連も多いが3割は新規顧客。出張の人やSNSの投稿を見たことをきっかけに来店する人も多い。「1年に一度、毎年忘れずに通ってくれている客もいて、とてもありがたくうれしい」と小野さん。「今後も、軸はぶれずに、少しずつ時代の流れに合わせて変化をつけて営業していきたい」とも。

 営業時間は19時~翌2時。日曜定休。

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