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電気自動車「ミルイラ」-浜松の木型メーカーが発売、産業空洞化懸念し開発

クラシックカーのデザインの電気自動車「ミルイラ」

クラシックカーのデザインの電気自動車「ミルイラ」

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 浜松・入野の木型メーカー「Takayanagi」(浜松市西区入野、TEL 053-447-4403)が12月1日、電気自動車「ミルイラ」を発売した。

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 3年前から開発に着手。2008年から試作とテスト走行を繰り返し、浜松の自動車やオートバイの部品メーカーに声をかけて今回の発売にこぎ着けた。

 社長の高柳力也さんは「自動車メーカーの工場の海外移転などで、浜松の自動車部品を作ってきた中小企業の仕事はなくなっている。このままでは浜松の産業が空洞化してしまう」と開発の動機を明かす。

 ミルイラのバッテリーは鉛電池を使用。家庭用の100ボルト電源で充電が可能で、1回の充電で35キロの走行が可能。総重量370キロ。外観のデザインはクラシックにして高級感を出した。既製の自動車部品の流用はしないですべてオリジナル部品を使う。車両は原動機付自転車として登録し、乗車定員は1人。運転の際には普通免許が必要になる。

 高柳さんは「このミルイラで通勤している。これまで約1,000キロの公道を走ってきた」と話す。「電気自動車はまだ日本ではシェアがない。それならば私たちがマーケットを作ろうと思っている。浜松には部品メーカーの集積がある。ミルイラをきっかけに電気自動車産業をつくっていきたい」とも。

 ミルイラは受注生産。来年度の売り上げ目標は10台。注文から納車までは約3カ月。価格は630万円(税込み)。

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