「幻のインク」を再現した万年筆用インク「初恋」、御前崎の専門店が商品化

かわいらしいボトルのインク「初恋」

かわいらしいボトルのインク「初恋」

  • 0

  •  

 御前崎に本店を置く万年筆専門店「ブングボックス」(御前崎市、TEL 0537-85-8811)が4月15日、新しい万年筆インク「初恋」の販売を本店と浜松駅前の遠鉄百貨店で始めた。

[広告]

 パーカー社の「Penman Sapphire(ペンマンサファイア)」の色に限りなく近い色を再現した同商品。パーカー社のPenman(ペンマン)シリーズは人気の高い商品ながら、入れた万年筆のペン芯が溶けてしまうなどの事故が発生し、数年前に廃番になった。現在ではほとんど入手することができないことから「幻のインク」とも言われている。

 同店でもペンマンサファイアは所有しておらず、ブログにペンマンサファイアに関する記事を掲載したところ、所持していた一人からコメントが寄せられ実物を入手。そこからインクブレンダーとやり取りを行い、何度も試作を重ねることで商品化にこぎ着けた。「ペンマンシリーズの中でも特にサファイアの美しい青は根強いファンが多く、その青色を再現したかった」と店長の山岸薫さんは話す。

 「商品名『初恋』は、自分が初めてペンマンサファイアに出会った時のドキドキする感じが初恋に似ていたため、商品化する前から決めていた。出来上がった商品を見た時には、限りなく近い色になった喜びで、まるで初恋が実ったような気持ちだった」

 4月9日には、万年筆愛好家が多く参加する「万年筆カフェ」で試し書きをしてもらったところ、「高い評価を得る事ができた」という。13日から、同店のメールマガジン購読者限定でネット販売を始めたところ反応が良く、翌14日には追加発注を行った。

 「ペンマンサファイアを送ってくれた際に、『山岸さんなら必ずやこのインクを再現してくれると信じています』と書かれたメッセージが同梱(どうこん)されていた。自分がやらなきゃ誰がやるんだ、という思いで開発に取り組んだ。今までこんなに何度もインクブレンダーとやり取りをしたことが無かったが、その結果、非常に良い商品ができてうれしい」と山岸さん。「今後、当店の看板商品になる気がする」とも。

 価格は2,100円(50ミリリットル)。本店の営業時間は11時~18時。金曜・土曜・日曜・祝日営業。遠鉄百貨店の営業時間は10時~19時30分。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース