ペルシア遊牧民の草木染じゅうたん「ギャッベ」、浜松の寝具店で展示販売

大きなギャッベが飾られる店内

大きなギャッベが飾られる店内

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 浜松・葵西の寝具店「快眠の創造・提案 杉屋」(浜松市中区葵西、TEL 053-437-0012)で現在、「アートギャッベ200枚展」が開催されている。

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 「ギャッベ(GAABEH)」とはイラン南西部にあるペルシア地方を中心とする遊牧民によって一枚一枚手織りされた伝統的なじゅうたんのこと。今回、ギャッベ200枚以上を展示即売している。店主の大杉直広さんは「ギャッベは遊牧民の女性が家族の幸せや健康などを願って織っている温かみのあるじゅうたん。機械では出せない独特の風合いが魅力」と話す。

 ギャッベは主に羊の毛を使い、全て草木染で色を染めている。クルミやザクロ、ウコンなどの染料に毛をつけ、48時間以上煮込んで色を染みこませ丁寧に編み込んで作る。そのため1日で作れるのは指2本程度の幅で、玄関マットくらいの大きさでは製作に1カ月以上がかかるという。

 華やかな色合いのものが多いのも特徴。遊牧民の家庭円満の象徴でもあるシカや幸せを呼ぶ窓、生命の木などの模様が入っているものも多く、その独特の絵柄を楽しむことができる。

 今回展示しているギャッベは40センチ角の座布団サイズから、幅2メートル×長さ3メートルの大きさのものまでとさまざま。形やサイズの規格を定めていないのもギャッベの特徴。価格は玄関マットのサイズで5~6万円程度。

 「寝具を扱う店としても、素朴な心落ち着かせるアートのようなじゅうたんが部屋にあることで、家での過ごしやすさを整え、眠りやすい環境につながれば」と大杉さん。「人の感性もそれぞれで、それと同じようにギャッベの種類もそれぞれ。美術館に絵を見に来る感覚でゆっくりと見てもらえれば」とも。

 同店の展示時間は10時~19時。12月25日まで。

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