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浜松・天竜区の里山にカフェ 天竜区のアンテナ基地を目指す

能面工房をリノベーションした小さなカフェ

能面工房をリノベーションした小さなカフェ

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 浜松・天竜区に5月14日、「里山の小さなカフェ KLEINES CAFE(クライネス カフェ)」(浜松市天竜区横川、TEL 090-6185-4621)がオープンした。

スイスの時計職人が使っていた椅子など、ユーズド家具などを配する店内

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 店主の戸村由香さんは千葉県出身。かねてから海外に縁があり、イタリアやスペイン、スイスのチューリッヒへ10年在住したのち帰国。ドイツ人である夫の転勤のため、昨年6月に市内へ転居した。ヨーロッパの蚤(のみ)の市で出合った手回しのコーヒー豆焙煎(ばいせん)機を手に入れて以来、コーヒー豆に魅了されていたことや、山暮らしに憧れていたことから天竜区で物件を探し、オープンにこぎ着けた。

 能面工房をリノベーションした同店。店舗面積は約11坪。席数は、テーブル9席、テラス8席の計17席。ヨーロッパ暮らしで使っていたユーズド家具や、ドイツ製の5キロ窯の焙煎機を設置する。

 店内では、コーヒー豆のテークアウトのほか、ドリンクメニュー中心の品ぞろえ。イートインメニューは本日のコーヒー豆を黒板から選べる「ハンドドリップコーヒー」や「アイスコーヒー」、マシンを使い提供する「カプチーノ」や「アイスカフェラテ」(以上450円)。「日本は先進国でありながら、食の安全性に対しては発展途上国。帰国してカルチャーショックを受けた」と戸村さん。安心・安全な品質と、地元産にもこだわり、春野町で無農薬・無化学肥料で栽培された「宇野さんの紅茶」や、日本人の原点の香りと称される天竜産和ハーブ「kicoroの森のクロモジ茶」(以上450円)など、10種類のドリンクを用意する。「コーヒー好きのためのコーヒーゼリー」(350円)やウィーンの伝統菓子「レーリュッケン」(400円)など、日替わりのスイーツもそろえる。

 テークアウトのコーヒー豆は「メキシコ・マヤビニック」や「インドネシア・マンデリンビンタンリマ」「エチオピア・イルガチャフィーチェレレクトG1」(以上100グラム=650円)などを、農園ときめ細やかな取引をする業者から仕入れる。無農薬・無化学肥料・フェアトレードで生産するメキシコ・マヤビニックコーヒーは、浜松出身の女性が現地で農業指導しているという。「いつかコーヒー農園を訪ねてみたい」と夢を抱く戸村さん。

 「天竜区の人たちがカフェをやってほしいと背中を押してくれた」と戸村さん。天竜区は在住者をはじめ、山暮らしに憧れを抱き訪れた移住者も多数。「横のつながりが密な地域の方々が、温かく迎え入れてくれた」という。今後は石窯を造り、焼きたてパンや薫製作りにも挑むという。また、天竜区の山の資源を生かしたワークショップやセミナーも計画予定で「多くの人たちと知り合い、深めていきながら、天竜区の魅力を発信できるようなカフェになれたら」とも。

 営業時間は12時~17時。日曜・月曜・火曜・水曜定休。

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