浜松・旭町の「遠鉄百貨店新館」（浜松市中区旭町）8階の「えんてつホール」で12月18日、「第23回浜松シティファッションコンペ」最終審査会が行われた。主催は浜松市。

「ももいろクローバーZ」の衣装のデザインなどを手掛けるtosHikoさん

　「綿織物産地・浜松」を全国に発信するとともに、次世代を担うデザイナーを発掘し、同地域の主要産業である繊維産業の振興を目的とする同企画。1994年から始まり今年で23回目。同地域の綿関連素材の使用を前提としたレディースファッションのデザイン画を募集し、全国1364人3846点の中から1次審査を通過した上位30人が製作した作品の最終審査が行われた。

　地方都市で開催されるファッションコンぺとしては、最大規模となる同企画。会場には約200人の来場者が集まった。審査作品は、同地域の23の繊維事業者の協力により、浜松産地の綿関連素材を使用。審査はプロモデルがランウェイをウオーキングするファッションショー形式。審査員はデザイナーの畠山巧さんや浜松商工会議所工業部会副部会長の古橋敏明さん、プロデューサーの市川一美さんなど6人。

　最終審査の結果発表前には、造花やアイドルグループ「ももいろクローバーZ」の衣装のデザインなどを手掛ける同市出身のアーティフィシャルアーティスト「tosHiko」さん（タレント名・トシ子ちゃん）の講演会が開かれた。自身の生い立ちや活動について、プロジェクターを使いながら説明。さまざまな芸能人や著名人とのエピソードや笑い話などを交えて、会場を魅了した。

　最終審査の結果、グランプリは綿素材の特徴を生かしたシルエットが評価され、愛知文化服装専門学校の粟国郁海さんが受賞。準グランプリは東京モード学園のAlexandra Kustvall Larssonさん、特別賞の繊維協会会長賞は東京モード学園の中森舞さんのほか、優秀賞3人を選出。それぞれ賞金と賞状、表彰盾が贈られた。

　「一般の方に、浜松市の繊維産業に関してさらに興味を持っていただけたら」と同企画担当の同市産業部産業振興課の杉浦健太さん。「同企画だけでなく、さらに別の事業などにもつなげていけたら」とも。