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浜松の自転車店が120周年 浜松から世界へ「ミソノイ」を発信

代表の御園井智三郎さん(左)と会長の宏昌さん(右)

代表の御園井智三郎さん(左)と会長の宏昌さん(右)

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 浜松・鍛冶町の自転車店「ミソノイサイクル・有楽街本店」(浜松市中区鍛冶町、TEL 053-454-7108)が3月、創業120周年を迎えた。

有楽街本店の店舗外観

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 1897(明治30)年春に創業した同店。国内外約100社のメーカーを取り扱い、店頭販売にこだわり、乗る人に合った自転車を提案する。もともと、新町(現在の中区中央)で米穀商を営んでいたが、後に2代目となる夘平(うへい)さんの自転車競技への参加から自転車修理業を始めた。1903(明治36)年に自転車販売店へと業態を変え、1905(明治38)年に「御園井自転車商会」として経営が始まった。

 初代・十七蔵(となぞう)さん、2代目・夘平さん、3代目・董一郎(とういちろう)さんと受け継ぎ、1935(昭和10)年に鍛冶町に出店。その後、第二次世界大戦を経て、終戦後は鍛冶町に戻り、自転車小売店として復興した。

 1952(昭和27)年には株式会社へと改組。1957(昭和32)年に浜名湖周辺で全国初の「サイクリングラリー大会」(主催は日本サイクリング協会)を開催し、浜松が「サイクリング発祥の地」として、サイクリング愛好者たちが集まる地域となる。1980(昭和55)年には「ミソノイサイクル・しじみづか店」(中区鴨江)をオープンし、洋服店に自転車を飾るなど、ファッションと結びつける新しい試みに挑戦しながら時代と共に発展してきた。

 2006年に現社長の智三郎さんが5代目に就任。2010年には4代目であり現会長の宏昌さんが旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)の叙勲を受けた。「昔から有楽街にお店がある、と多くの人に知っていただけているので、非常にありがたい」と宏昌さん。

 2012年には3店舗目となる「ミソノイサイクル・元城店」(中区元城町)をオープンした。「有楽街店」ではママチャリからロードバイクまで、使用目的や個性に合わせた自転車選びを提案する。「しじみづか店」では郊外の立地を生かして試乗会やイベントなどを開催し、自転車の魅力を発信する。「元城店」では「ヨーロピアン・アーバンスタイル」をコンセプトに、欧州で人気のブランドを中心に取りそろえる。

 「今後も地元の浜松にこだわり、ミソノイというブランドを全国や世界に発信していけたら」と智三郎さん。「移動手段としてだけではなく、スポーツ文化としての自転車もさらに広めていきたい」とも。

 営業時間は10時~19時。水曜、第1・第3火曜定休。

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