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浜松で松菱百貨店の回顧展 貴重な展示品とともに活気のある浜松を振り返る

約50年前に作られた百貨店松菱の模型

約50年前に作られた百貨店松菱の模型

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 浜松・早馬町の「クリエート浜松」(浜松市中区早馬町)で6月26日から、「百貨店松菱と中心市街地回顧展」が開催される。主催は「元松菱外商部OB会」(TEL 090-6611-6591)。

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 元松菱外商部OB会メンバーの藤田允(まこと)さんは、同店の全盛期の頃と比べると、今の浜松中心市街地に活気がなく寂しく思っており、中心市街地の活性化のために何かできないかと考えていた。会社が存続していれば今年で80年となる節目の年に、同会の協力のもと、開催にこぎ着けた。

 同店の全盛期には「街に行こう」というという言葉が、「松菱に行く」という意味で使う人がいるほど存在感があった。親子で同店へ出掛け、子どもは屋上の遊園地で遊び、親は買い物をするという光景。浜松の中心市街地は、文化やファッションを地域に発信してきた同店やその他の百貨店を中心に、にぎやかな街並みだった。しかし、2001年の同店の経営破綻後、街中の百貨店が減ってしまったこともあり、以前より活気がなくなってしまった。現在同店の跡地は空き地となっている。

 約40年前の活気のある頃の同店や鍛冶町通り商店街の写真など、約40枚を展示する同展。展示物は約400点。写真だけに限らず、同店で使用されていた包装紙や各年代のショッピングバッグ、便箋、封筒、社報、備品類など、浜松市博物館からの貸出品や元従業員が保管していた品をそろえる。中には昭和12年のオープン時に記念品として配布された打出の小槌や、約50年前に作られた同店の模型など貴重な品も並ぶ。社報については希望者に配布。開催期間中は会場にスタッフが約3人常駐し、来訪者に当時のにぎやかだった浜松中心市街地の思い出を伝える。

 「展示会を起爆剤に、中心市街地の活性化に貢献したい」と藤田さん。「松菱百貨店のあった頃の浜松の中心市街地を知る人が少なくなってきている。浜松の中心市街地について考え直すきっかけとなってほしい」とも。

 開催時間は10時~18時(初日=13時~18時。最終日=10時~15時。)入場無料。7月2日まで。

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