浜松市動物園のカワウソが「カワウソゥ選挙」で苦戦 飼育員が応援呼び掛け

元気いっぱいの「プル」

元気いっぱいの「プル」

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 「第1回 カワウソゥ選挙」に浜松市動物園(浜松市西区舘山寺町)のカワウソが参戦している。

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 日本各地の動物園や水族館など36カ所から84頭のカワウソが参戦し、人気のカワウソを決める同企画。今年6月に選挙への声が掛かり「カワウソの現状を知ってもらい、少しでも目を向けて欲しい」という思いから、同園からは飼育しているカワウソ全頭の参戦を決めた。

 同園から参戦するのは、おとなしく昼寝が大好きな父親の「コハク」、おっとりしていてかわいいと評判があるという母親の「ミツグ」、活発で遊びが大好きな男の子「プル」、賢い女の子「エリー」の4頭。血がつながった家族で、子どもたちは若くて元気があり、親にちょっかいを出してけんかになるほどだという。「子どもたちはとても活発で、どんなことでも遊びに変えてしまうほど遊びが大好き。おっとりとしていてかわいい表情を見せるミツグも人気」と飼育員の梅田智彦さん。

 ウェブサイト上の個体日誌でエントリーしているカワウソの情報を紹介。写真や文章で個体の特徴やチャームポイントを載せ、かわいさの頂点を競う。9月18日には2回目の中間発表があり、1位はサンシャイン水族館の「やまと」、2位は伊勢シーパラダイスの「ブブゼラ」、3位はサンシャイン水族館の「ハク」で、10位までのカワウソを公開しているが同園の4頭はランキング圏外となっている。

 「日本では1970年代に高知県の四万十川で自然のカワウソが確認されて以来、絶滅宣言されていたが、今年に入り対馬でカワウソが発見されニュースになったことで、カワウソの注目度が上がっている」と専門監の山本直規さん。「さまざまなメディアでカワウソが紹介されペットにしたいという人も多いが、個人で飼育するのはとても難しい。日本は野生動物消費国として諸外国から非難を受けるという一面もある。カワウソのかわいい表情を見て楽しんでもらいながら、カワウソの現状も踏まえて生態を学ぶいい機会にしてもらえたら」とも。

 梅田さんは「最初はあまり話題にならないのではないかと思っていたが、エントリー写真を見て来園する人もいるほど想像以上に関心を持って来場してくれる客が多い。残り1週間となったが、他館に負けたくないという気持ちもあるので、当園のカワウソを応援してもらえたら」と呼び掛ける。

 投票期間は10月9日まで。15日にサンシャイン水族館で、16日にウェブサイトで結果発表をする。

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