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遠鉄自動車学校のドキュメンタリー動画、「家族の運転」テーマに50万回再生

(左から)「遠鉄自動車学校」の吉林さんと林さん

(左から)「遠鉄自動車学校」の吉林さんと林さん

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 遠鉄自動車学校(浜松市中央区)の製作したドキュメンタリー動画「家族の運転テスト」が6月1日、ユーチューブで再生回数50万回を超えた。

遠鉄自動車学校が制作したドキュメンタリー動画「家族の運転テスト」のポスター

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 動画は2月22日に公開。内容は、幼少期から家族の運転と過ごしてきた4人が目隠しをして後部座席に乗り、異なる3人のドライバーの中から自身の家族の運転を当てるという実験ドキュメンタリー。動画の長さは約16分で、撮影は浜名湖ガーデンパーク周辺で行った。カメラマンとロケ地手配のみ外部へ依頼し、シナリオや構成は同校が手がけた。再生数は6月12日現在、52万回を上回っている。

 同校はこれまで、立地や価格、送迎サービスといった利便性を中心にPRしてきたが、差別化を図るため、「運転の思いやり」という教習方針を軸にブランディングを進めている。PR方法を模索する中で、一方的な広告ではなく、視聴者の理解や共感を得やすいドキュメンタリー動画に取り組むことを決めた。

 ドキュメンタリー動画企画は、営業部企画課課長の吉林勝利さんが2017(平成29)年、遠鉄グループの広告事業部在籍時に提案したものだったが、当時は実現しなかったという。吉林さんが昨年同校へ赴任したことを機に、「今こそ伝えたい内容」として改めて取り上げ、今回の製作に至った。

 出演者には一般家庭の親子を起用し、「親子の関係性」「送迎のエピソード」などを基に4組を選定。プロの役者ではないため、協力者を探すのに時間を要したという。制作過程では、目隠しをするタイミングや正解発表の方法など、細部まで慎重に設計。課長代理の林慶太郎さんは「事前にシミュレーションを繰り返し、本人に気づかれないよう注意した」と振り返る。

 撮影当日は、内容をほとんど知らせないまま撮影をスタートしたという。親も子も事前情報がない中だったが、結果は4人全員が家族の運転を判別できた。「親は当ててもらえるか不安そうだったが、子どもは確信を持って答えていたのが印象的だった」と林さん。

 撮影後、出演者からは「改めて親の運転のすごさに気づいた」「今までで一番濃い親子の時間だった」との感想が寄せられたという。動画視聴者からは「運転に愛情を込められると気づいた」「おふくろの味のような感覚」などのコメントが寄せられている。

 吉林さんは「大切な人を乗せていると自然に優しい運転になる。それに気づくことで、周囲の運転にも思いやりを持てる」と話す。林さんは「運転には命が関わる。思いやりのある運転により、より良い交通社会が実現すれば」と話す。

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