浜松の菓子会社「ふる里総本家」(浜松市中区佐鳴台)が9月7日、浜松城をイメージした「出世城開運石垣クランチ」を発売した。
1947(昭和22年)創業の同社。これまで「出世城もなか」「うなぎのぼり」など浜松にまつわる言葉が入った菓子などを販売しており、「より浜松の活性化につなげられる商品を作りたい」と考えていた。浜松城をモチーフとしたクッキークランチを作り、家康ゆかりの商品開発やサービスなどを行う「闘将・家康プロジェクト」の一環として商品化することになった。
今回新商品として販売するのは浜松城の石垣をイメージした「出世城開運石垣クランチ」(税別645円)。甘さの中に少し塩味を利かせた味わいで、コメを使った膨化食品「ポップライス」をクッキー生地に混ぜ、石垣をイメージさせるザクザクの硬い食感にした。形も城の石垣に似せたひし形となっている。「1年かけて計画し、味や食感などを試行錯誤し完成させた」と同社常務の渡辺純子さん。
もう一つの試みとして、今月20日に発売予定で同社の定番商品「浜松城もなか」(4個入り=同685円)もリニューアル。約30年前から販売しており、これまでは四角い形状でだったが、3Dプリンターを使い石垣から城までを細かくデザインした型を作成。もなかで浜松城を再現することに成功した。「形から楽しんでもらえればと思いこのデザインにした」と渡辺さん。職人が作る自家製の餡(あん)を使うなど味にもこだわる。
両商品のパッケージにはQRコードが付いており、3D画像で作られた浜松城を見られる無料アプリをダウンロードすることができる。クッキークランチのパッケージには浜松城の石垣がデザインされており、パッケージに携帯をかざすことで石垣の上に3Dの浜松城を出現させて楽しむことができる。
商品は同社直営店にて販売開始。順次浜松の土産売り場でも販売していくという。「菓子の味や形、パッケージまでさまざまな部分にこだわって作った商品」と渡辺さん。「土産として県外にも発信して、もっと浜松に興味を持っていただけたら」とも。