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浜松の音響機器メーカーがBluetooth対応高音質レシーバー ハウジングにムク材採用

継ぎ目のない木目デザインが特徴の「OKARA oh.1」

継ぎ目のない木目デザインが特徴の「OKARA oh.1」

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 浜松の音響機器メーカー「QUICCO SOUND(キッコサウンド)」(浜松市北区新都田)が8月25日、Bluetooth対応の高音質レシーバー「OKARA oh.1」の販売を始めた。

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 「テクノロジーで楽器の演奏や音楽を楽しくする」をスローガンに掲げ、電子楽器周辺部品を開発する同社。社長の廣井真さんは、スマートフォンの普及などによりオーディオ機器で音楽を再生することが少なくなっているが、オーディオ機器を通じて音楽を楽しみたいと考えている人は多いと思っていた。一般のBluetoothレシーバーは、質感にこだわったものがほとんどないと思った廣井さんは、美しくインテリアとしても成立するようなデザインの製品を開発しようと決意。浜松のさまざまな企業の協力を得ることで、発売にこぎ着けた。

 音質にこだわった同製品は、電子信号を増幅する際に形が崩れないように音のひずみを最小限にすることで、高音質なクリアな音を実現。高精度オペアンプを使うことで、人間の可聴帯域の20ヘルツから20キロヘルツでフラットな理想的な周波数特性を実現した。周波特性のグラフにひずみが生じると、こもるような音になってしまうという。すべての周波数で高い音も低い音も明瞭に聞こえるようなった。「偶然にも事務所の隣に音響機器の企業であるTom'sLabがあり、音の評価をしてもらった。高級オーディオを扱っている会社なので、信用できる評価」と廣井さん。

 商品のラインアップとしてウォールナットとパドック、ケヤキ、カエデのムク材を使った4種類をそろえる。1つの木片をくりぬくことで、継ぎ目がなく美しいフォームになったという。廣井さんは「同製品の加工は難しいといろいろな企業に断られた。木琴や木製玩具を主に製作する技術の高い『中川木工製作所』に製作をお願いでき、思い通りの製品ができた」と苦労を語る。通常の商品は、スイッチやさまざまな端子の差し込み口が存在するが、同製品は全てを最小限に抑え、スイッチもなく端子が1つだけ。表記しなければいけない製品表記は、USB端子に刻印することで美しさを追求した。Bluetoothで通信を機器同士接続する「ペアリング」の完了の確認ができるLEDは、差し込み口内部に配置することでLEDが点灯した時の光が気にならないようにしたという。

 使用方法は、同製品をUSB電源にセットし、オーディオ機器のAUX IN(外部入力)にケーブルを接続する。接続後、スマートフォンでペアリングし音楽を再生すると、オーディオ機器から高音質の音楽が流れる。

 「使わなくなった古いオーディオを持っている人は多いと思う。外部入力が生きていれば接続するだけで手軽に高音質の音楽を楽しむことができる。見た目も追求してインテリアのようなきれいな木目なので、リビングに置いても違和感なく美しく見えるはず」と廣井さん。「浜松の技術が詰まっている。さまざまな部品を良いものにしようと追求したところ、浜松で全てがそろった。浜松だからこそできた製品」とも。

 販売価格は7,000円。オンラインストアで販売する。

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