「はままつ映画祭」開催へ 日本全国から公募した「心を動かす」作品を上映

映画祭を支えるスタッフの皆さん

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 木下恵介記念館(浜松市中区栄町)と鴨江アートセンター(浜松市中区鴨江)で11月11日・12日、映画イベント「はままつ映画祭2017」が開催される。

昨年の上映の様子

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 浜松市出身の映画監督・木下惠介を顕彰するために2002年から始めた同映画祭。2008年から市民組織に運営が移り、4年前から映画上映や自主制作映画の制作支援など、映画に関わるイベントを行ってきた。木下惠介記念館と鴨江アートセンターの2つの会場で、劇場用映画やアニメーション特集、自主制作作品など約40作品を上映する。昨年は約800人の来場があり、今年は1000人の来場数を目標に開催する。

 第59回岸田國士戯曲賞「トロワグロ」を映像化した山内ケンジ監督の劇場用映画「At the terrace テラスにて」を上映する。アニメーションでは、アカデミー賞受賞作品「つみきのいえ」を用意し、海外や国内の第一線で活躍しているアニメーション作品をそろえたという。

 自主制作作品は、内容が偏らないようにテーマは絞らず日本全国から公募。約90作品の応募の中から、15作品を選出した。プロからアマチュアまでさまざまな応募作品があり、アルバイターや大学生など職種もさまざま。選考方法は、プロが制作したクオリティーが高い作品や有名な出演者がいるなどの理由で選ぶのではなく、観客が見た時におもしろく、心が動くような作品を選んだという。

 今年の作品の特徴は提言的でなく問いかけるような内容の作品や、障がい者や介護をテーマにした作品が多いという。認知症の母親を殺害し、心中を図る実際の事件をモチーフにした「冬が燃えたら」は、介護問題を主題に逆説的に愛を表現した作品。ほかにも結婚を控えた姉と空気を読むことが苦手な妹を描いた「わたしが発芽する日」などを上映する。静岡文化芸術大学の大学生が制作した「陽」や浜松の染物屋の息子が、父と母と帰省した自分自身を描いたドキュメンタリー作品「俺」のような地元出身や地元で活躍する映画作家の作品も上映する。

 「今年も面白い作品がそろっている。自主制作作品は見る機会が少なく、存在自体を知らない人も多いのでぜひこの機会に見に来てもらいたい」と代表の稲垣宏行さん。「作品が地元の作品で埋まることを夢見ている。声をかけてもらえたら、機材の貸し出しなどの支援もしていく。地元の監督作品を地元の観客が見るというような時代がくるように、地元を盛り上げていきたい」とも。

 開催時間は、11日=10時~19時20分、12日=10時~20時30分。チケットは、前売り=1,200円、当日=1,500円。

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