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浜松・利町にコーヒー店 廃材使い改修、シェアスペースも併設

店頭でコーヒーをいれる、店主の鈴木さん

店頭でコーヒーをいれる、店主の鈴木さん

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 浜松・利町に1月19日、コーヒー店「TIME DRIP COFFEE」(浜松市中区利町)がオープンした。

地域から出た廃材を再利用して作った店内

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 会社という枠組みの中で働くことに面白みを感じていなかった店主の鈴木貴治さん。1年前に高校時代からの友人で、廃材で家具や空間づくりをする松本憲さんに「一緒に何かを始めよう」と声をかけられた。コーヒーが好きだった鈴木さんは、これを機にコーヒー店を始めようと決意。1年間、コーヒーについての勉強やイベントへの出店をし、金曜・土曜・日曜だけ営業する隠れ家的コーヒー店としてオープンにこぎ着けた。

 店舗面積は約6坪。松本さんが講師として参加した「リノベーションスクール」で作り上げたシェアスペースで営業する。松本さんが所属する「デッドストック工務店」のメンバーが協力し、スクール受講生が地域の廃材を集めてリノベーション。もともとあった空間の取り壊しからリノベーションまで3日間の日程で実行した。ドアノブのグリップには畳店からもらった畳の縁を巻き、近所の食堂からもらった精肉用のナイフをディスプレーするなど、店内の至る所に地域の廃材を再利用。地域の廃材を使うことですべてのものにストーリーが生まれ、店内が地域の地図のような役割をする空間になったという。

 提供するメニューは、週替わりの「ホットコーヒー」(400円)をメインに、自家製シロップのドリンクを取りそろえる。松本さんが同所の向かいのビルの2階にゲストハウスの建設を計画していることから、ゲストハウスに宿泊した人が食事をとれるように「モーニング」(600円)も用意。ホットコーヒーとゆで卵、たい焼き型のホットサンドのセットで提供する。

 「3月からは自家焙煎(ばいせん)ができるよう準備している。この空間でカジュアルなコーヒーという飲み物をツールに、人と人をつなげていきたい」と鈴木さん。松本さんは「鈴木さんのコーヒー店だけでなく、素人でも個展をしたり、ワークショップを開いたりと、何かをやりたいと思った人を助けるシェアスペースにしていきたい。地域の廃材を使ったことで『これはどこ店の何に使われていたもので』と会話が弾む。当店にきた人たち同士でコミュニティーが生まれたらうれしい」と話す。

 営業日は金曜・土曜・日曜。営業時間は金曜=7時~14時、土曜・日曜=7時~18時。

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