![スッポンエキスが練り込まれた「すっぽん生キャラメル」](https://images.keizai.biz/hamamatsu_keizai/headline/1287639985_photo.jpg)
浜松・肴町の老舗割烹料理店「桝形(ますがた)」(浜松市中区肴町、TEL 053-452-0498)は10月1日、「すっぽん生キャラメル」の販売を始めた。
1891(明治24)年創業の同店。現在のオーナーで料理長の鈴木佐智生さんは3年前に同店を継承した。「老舗店なので、味や伝統は受け継ぎながらも何か新しい事を始めたい」と考える中、同店利用客と話している最中に「すっぽんの生キャラメル」を思いついたという。
浜松はスッポンの養殖が日本一ということもあり、同店ではスッポン料理を以前より提供していた。「スッポン料理では浜松ではどの店にも負けない自信がある」という鈴木さん。仕入れたスッポンは自分で1匹1匹を丁寧にさばき、時間をかけて煮詰め、スッポンのエキスが濃縮したスープを生キャラメルに混ぜ込むことで商品化にこぎ着けた。
開発で最も問題点となったのはスッポン独特のにおい。老舗ならではの独自の処理方法で、エキスからにおいを取り除いたという。「食べるものは味が一番。臭みがあることでおいしくないのでは意味が無い。においが無くなったことでスッポンらしさは感じられないかもしれないが、エキスはたっぷり詰まっている」と鈴木さん。「女性には、ぜひ一度食べてもらいたい」とも。
現在、浜松の中心市街地は人が減少している。「高級店なので、予約の無い日は来店客も少ない」という同店。「こうした新しい取り組みで、待っているだけではなくこちらからアプローチできれば。浜松と言えば『ウナギ』となってしまっているが、ウナギに続く浜松の食材としてスッポンをアピールすることで浜松の街が元気になってくれれば」と期待を込める。
価格は880円。現在はネット販売のみだが、11月1日から店頭販売も行う。