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浜松出身の大学生、今春単身アメリカでチアリーダーに挑戦

チアリーダーのトライアウトに挑戦する猿田彩さん

チアリーダーのトライアウトに挑戦する猿田彩さん

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 浜松市出身の大学生猿田彩さんが今春アメリカで、プロスポーツチームのチアリーダーのトライアウトに挑戦する。

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 9歳でクラシックバレエを始め、中学では創作ダンス部に所属していた猿田さん。中学3年の時、テレビで日本人のNFLチアリーダーを見てその存在を知った。猿田さんが、ダンスが好きなこと、将来アメリカに住みたいと思っていたこと、ボランティア活動を活発に行っていることから「自分がやりたいのはこれだ」と感じ、チアリーダーを目指すことを決めた。

 当時通っていたのは、チアダンス部がない中高一貫校だったため、まずは英語の勉強を開始。高校1年の時、アメリカユタ州に留学。英語を話すことに抵抗はなかったが、自分からコミュニケーションが取れず苦労したという。その際、気軽に話し掛けてくれる、アメリカ人のフレンドリーなところに感銘を受けた。語学の習得だけでなく、友人にチアクラブの振り付けを教えてもらい、アメリカスタイルのダンスに触れることで、より強くチアリーダーの魅力に引かれていった。

 チアダンスを本格的に始めたのは大学生の時。自分たちが選手となる競技チアダンス部である「ソングリーディング部」に所属し、2017(平成29)年には学生ダンス大会で2位に入賞。大学3年の時にはハワイの大学に留学し、現地のチアダンス部のトライアウトに挑戦し合格。「技術だけでなく、人を元気にすることや笑顔にすること、思いやることといった、人生の糧となるチアスピリットを学んだ」と猿田さん。

 今年3月末より、アメリカンフットボールのNFLと、バスケットボールのNBAの2チームずつ、計4チームのトライアウトに挑戦する。日本のプロスポーツチームに所属しないで大学卒業と同時にアメリカに挑戦するのは珍しいケースだという。

 現在は、東京でトライアウトへ向けたさまざまな対策を行っている。過去に多数のNFLとNBAチアリーダーを輩出した講師の下、週3回のレッスンと月に1~2回プライベートレッスンを受講。合格するために欠かすことができない、各チームの踊り方の癖やコツなどを学ぶ。ほかにも、週6回、ジムに通い、ダンスが踊りやすくなるための筋力トレーニングと、健康的な見た目を作るためのトレーニングを行っている。食べないと力が出ないため、食事の内容にも気を使っているという。鶏肉を中心にたんぱく質を多めに摂取。炭水化物は減らし、添加物の少ないものを心掛ける。

 将来的には、日本にチアリーダーの精神を広めていきたいという夢もある猿田さん。「チアリーダーの魅力は、ダンスがうまいだけではなく、ポジティブな考え方やどんな場面でも素直に楽しめるといった内面」と話す。そのことを多くの人に知ってもらい、自分の可能性に挑戦できるよう、背中を押せる存在になることが目標だという。

 「静岡県出身者では初めての NFLとNBA チアリーダー受験者だと思う。チアリーダーになりたいと思った時の初心を忘れず必ず合格したい」と猿田さんは誓う。

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