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浜松・連尺の居酒屋が3周年 コロナ禍の試練を勉強と捉え今後の飛躍を誓い

多くの人の来店を期待する、店主の太田賢さん

多くの人の来店を期待する、店主の太田賢さん

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 居酒屋「酒楽食堂けんしん」(浜松市中区連尺、TEL 053-548-4138)が10月31日、開店3周年を迎えた。

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 18年間会社員として勤めたのち、料理と接客好きで、人が喜ぶことをやりたいという強い思いから会社を辞め飲食の道に進んだ店主の太田賢(さとし)さん。約3年半修業したのち、2017(平成29)年に同店をオープン。当初、人が来てくれるか不安もあったが、予想以上に来店してくれる人が多かったという。会社員時代の人脈もあるが、味や盛り付け、雰囲気はこういうお店がいいという、客目線で見られるところも強みにしている。3年目となる今年、よりよいサービスを提供できるようレベルアップしたいと考えていたときに、新型コロナウイルスが流行。来店する人に何かあってはいけないと、3密対策を徹底し、街中でクラスターが起きた際には自粛して休業するなどの対応をしている。

 大工をしている父が木をふんだんに使って作った内外装は、高級店の雰囲気を演出しているが、「店に入ると居心地がよくアットホームで、そのギャップもうけているのでは」と太田さん。サービスには特に力を入れており、ひとりひとりに目配りができるよう、スタッフの人数を多めに配置。カウンターはバーと同じように設計されており、カウンターと調理場の間に仕切りがない。調理場側から料理を提供することができ、カウンター席の人がよく見える高さにしている。洗い物などの作業をしながら、座っている人の様子や酒や料理の減り具合に目配りをして早めの対応を心掛ける。

 定番メニュー以外に、季節のメニューをそろえる同店。静岡らしいメニューとして、磐田で取れたエビイモを使った「海老芋煮おろし」、「海老芋唐揚げ」(以上、750円)や、焼津の黒ハンペンを使った「黒はんぺんフライ」(600円)などを用意。初めて来店した人に「これは何か」とよく聞かれるのが「遠州けんしん爆弾」(780円)。オクラやナガイモ、ナットウなどのネバネバしたものの中に、刺し身とたくあんを入れたもので、自家製のだししょうゆで食べる。ほかにも、新鮮な旬の白子(しらこ)を使った「白子ポン酢」(1,380円)や、岩手産の大きめのカキが1個そのまま入っており、殻を器にした「カキグラタン」(1,200円)などをそろえる(以上、税別)。

 新型コロナウイルスの対策として、スタッフは検温、マスク着用、手指消毒を徹底。来店者にも検温をお願いし、手指用の消毒を用意している。換気扇を常時まわし、扉を定期的に開けて換気を行い、店内や備品も消毒清掃を徹底している。

 「去年も今年も周年のイベントを行ったが、1年を振り返ると同時に、周りへの感謝の気持ちでいっぱいになった。ここまでこられたのは、来店してくれた人、従業員やアルバイトスタッフのおかげ。みんなで作ってきた店だと思う」と太田さん。「試練をいい勉強だととらえ、乗り越えられたらいいことがあると思っている。こういうときだからこそ、今まで来てくれた人のためにも、希望がある限りあきらめないでやり続けたい」とも。

 営業時間は17時~翌1時(金曜、土曜は翌2時まで)。月曜定休。

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