和菓子店「翠月(すいげつ)」(浜松市浜北区新原、TEL 053-569-6326)が5月25日、オープンした。
子どものころから菓子作りが趣味だった店主の兼古光さんは、洋菓子店と和菓子店で合計15年ほど勤務し、いつか自分の店を持ちたいと考えていた。地元で出店しようと検討する中で、知人がオーナーを務めるテナントと出合い、同所に決定。「季節ごとに異なる旬の和菓子が多くあるが、一般にあまり知られていないため、知ってほしい」と考えた兼古さん。「和菓子で感じる日本の四季」をコンセプトに、季節ごとの旬の和菓子を提供する店として、オープンにこぎ着けた。
店舗面積は約7坪。杉のムク材をふんだんに使うため、入店するとやさしい木の香りが広がる。親しみやすい店作りを目指し、和風のぬくもりある雰囲気に仕上げた。
「和菓子と日本茶は切っても切り離せない関係」と考え、茶道も学んできた兼古さん。季節感を大切にしながら、常に日本茶に寄り添う和菓子作りを目指す。「水無月」(120円)は、ういろうに甘く煮た小豆を載せて作る6月の旬の和菓子。1年の半分が過ぎた6月に、残りの半年の無病息災を祈念して食べる風習を持つという。北海道産「大納言小豆」のあんこが入る「黒糖どら焼き」(190円)は、皮に黒糖としょうゆを使い香ばしく仕上げる。このほか、つきたての餅と北海道産「赤えんどう」を使う「豆大福」(190円)や、和菓子の要素を取り入れた同店オリジナルのスイートポテト「翡(すい)ーとぽてと」(220円)などを用意する。
新型コロナウイルス対策として、来店時にアルコール消毒を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は定期的な換気を徹底する。
来店客からは「やわらかくて素材の味を感じられる大福がおいしい」「リーズナブルな料金設定なので気軽に購入できてうれしい」などの声が届いているという。「季節折々に楽しめる菓子を用意している。地域の方に愛される店作りをしているので、気軽に足を運んでほしい」と兼古さんは話す。
営業時間は10時~17時。日曜、第1・第3水曜定休。