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浜松・寺脇町でアカウミガメの田んぼアート 海をきれいに保つよう願い

アカウミガメを描いた田んぼアート

アカウミガメを描いた田んぼアート

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 「アカウミガメ」を描いた田んぼアートが現在、浜松・寺脇町で見頃を迎えている。

田んぼアート見渡せるよう足場を設置する会場

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 地域の有志を募って結成した「白脇田んぼアートの会」が、浜松市南区による地域力向上事業の一環として町おこしをしようと考え、2011(平成23)年から開始した同企画。子どもが喜びそうなイラストを題材にした田んぼアートを毎年公開している。過去にはドラえもんや家康くん、直虎ちゃんなどを製作し、昨年は「JAとぴあ浜松」(東区)の公式キャラクター「とぴあファミリー」を描いた。今年のモチーフは、地元の小学生から募集したアイデアの中から選考。集まった約70点のデザインの中から、海や町をきれいする意識を持つきっかけになるように願い、「アカウミガメ」のイラストを同会が選定した。

 「海をきれいに」という文字と合わせて、かわいらしいアカウミガメと産卵した卵のイラストを田んぼアートで表現。約700坪の田んぼに、紙に起こしたイラストの設計図面を当てはめ、1メートルほどの間隔に竹の棒の印を打ち込み輪郭を成形。「ヒヨクモチ」と「紫黒米」、「ピンク米」、「赤米」、「みどりもち」の5品種の苗を使い分けて描く。田植えは、9月中旬に見頃を迎えるように、稲の成長速度を逆算し、5月末から6月初旬かけて3回に分け行う。「設計図面の制作に苦労した。苗で曲線を描くのはとても難しい作業だった」と会長の山内正弘さん。メンバー約10人と農協関係者約30人と、今年初参加となる地元子ども会の小学生約60人も協力し、地域一丸となり作り上げた。

 現地には高さ約5メートルの足場を設け、見下ろす形で全景を眺めることができる。新型コロナウイルスの対策として、足場の入り口にアルコール消毒を設置し、来場者にはマスク着用を求める。スタッフは事前の健康確認、手指消毒、マスク着用を義務化。密を避けるため、混雑する場合は一度に入場できる人数を制限する。

 公開当初は雨が続き例年より来場者が少ない出だしとなったが、現在平日は50人ほど、週末は180人ほどが訪れているという。山内さんは「子どもたちの喜ぶ声が聞ければうれしい。屋外できちんとした感染対策を整えているので、安心して来場してほしい」と話す。

 見学無料。9月30日まで。

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