「蘇（よみがえ）る昭和のバイク愛」が現在、「浜松復興記念館」（浜松市中区利町、TEL 053-455-0815）で開催されている。主催は、イベント運営や高齢者へのボランティア活動を行う同好会「友遊クラブ」。

各バイクメーカーの歴史を振り返る展示コーナー

　「浜松復興記念館」は、太平洋戦争後の浜松市の復興の記録や、当時の市民の姿などを展示する資料館。同クラブ代表の橋本方彦さんは、多くの人が同館に訪れるきっかけを作りたいと同展を企画したという。橋本さんが収集したバイク雑誌や広告、フィギュアなど200点以上の資料を展示。戦後復興に大きく貢献したという浜松のバイク産業の歴史を紹介する。

　浜松の3大バイクメーカー「スズキ」「ホンダ」「ヤマハ」の展示は、メーカーごとに歴史を振り返るスペースを用意。ホンダコーナーでは、エンジンを搭載した自転車「カブ号F型（1952年製）」のエンジンや、スーパーカブが発売された当時のチラシなどを展示する。このほか、昭和20年代に36社あった浜松のバイクメーカーの一覧表や、当時のバイク雑誌「モーターファン」「オートバイ」なども並ぶ。閲覧スペースでは、雑誌や広告などを実際に手に取って見ることができる。

　埼玉県や岐阜県など県外から訪れる人もいるという。「今の浜松があるのはバイク産業の力強い後押しがあったからこそ。ここに来てバイクの歴史に触れ、青春を思い出してほしい」と橋本さん。「バイクをきっかけに復興会館に訪れて、戦争の歴史も学んでもらえたら」とも。

　開催時間は9時～17時。月曜休館。