
コーヒー焙煎(ばいせん)所「Bunny Beans Coffee Roasters(バニービーンズコーヒーロースターズ)」(浜松市中央区尾張町)が1月20日にオープンして1カ月がたった。
店主のジェフリー・アームストロングさんが経営する英会話スクール「PoP Bunka!」の移転をきっかけに、妻の朝倉佳子さんとともにコーヒー焙煎所を開いた。
カナダ出身のジェフリーさんは、英会話講師として1997(平成9)年に来日。当初3カ月の滞在予定だったが、次々に仕事が増える中で浜松を拠点にすることを決め、1999(平成11)年に成人向け英会話スクール「POP BUNKA」を開校した。来日前にカナダのコーヒー豆輸入会社に勤め、当時まだ新しい概念だった「フェアトレード」に触れた経験から、いつか自身のコーヒー店を持ちたいと考えていたという。
朝倉さんは京都出身。高校時代のホームステイを機にカナダへ留学し、大学卒業後はマーケティング会社などで17年間勤務。2011(平成23)年の東日本大震災を機に日本に帰国し、その後東京でマーケターとして活動する中でジェフリーさんと出会った。「東京と地元京都に近く、自然があり落ち着いた環境の浜松に魅力を感じていた」と朝倉さん。2021年に店舗兼自宅を構え、浜松へ移住した。
同店では韓国製の電気式焙煎機「ストロングホールドS8X」を採用。世界チャンピオンのロースターが使用する焙煎プロファイルを記憶し、同じ味を再現できるという。一般的なガス式と比べCO2 を排出せず、焙煎をソフトウエアで管理するためミスがなく、コーヒー豆のロスも削減できるのも特徴。「環境問題や輸送費の高騰でコーヒーが貴重になっている。一粒も無駄にしないことが大切」と朝倉さん。
店舗面積は約20坪で、席数は30席。ジェフリーさんが手がけたアートや写真を展示した店内は、ブルーを基調にした北欧スタイルのデザイン。店内には2人が飼う3匹のネコもいる。
豆はブラジル、コスタリカ、コロンビアなど各国から仕入れ、最適な焙煎を施して販売する。「ミディアムダークロースト ブラジルナチュラル」(200グラム=1,600円)、「ミディアムロースト コスタリカ」(150グラム=1,600円)、「ライトロースト エチオピア ウォッシュド」(80グラム=1,000円)などをそろえる。
店内で味わえるドリンクメニューは、「ドリップコーヒー」(700円~)や「カプチーノ」(750円~)などをそろえる。シロップを使った「フレーバーラテ」(800円)は、イエローバナナ、ブルーベリー、アップルパイ、紫芋、ラベンダーなど15種類を用意する。今後はオリジナルの焼き菓子の提供も予定する。
ジェフリーさんは「アートのある空間で、リラックスしながら、入れたてのコーヒー体験を楽しんでほしい」と話す。
営業時間は、平日=13時~16時、土曜・日曜・祝日=9時~17時。月曜・火曜定休。