
「浜松科学館」(浜松市中央区北寺島町、TEL 053-454-0178)館内の一部が3月20日、リニューアルした。
展示や体験を通して科学に触れ、一人一人の好奇心を育む場として1986(昭和61)年に開館した同館。今回のリニューアルのコンセプトは「自由に楽しみ『面白そう』があふれる広場」。展示やワークショップエリアを新設するとともに、授乳室など使いやすさを向上させるための設備を改善した。
2階展示エリアにはワークショップスペース「みらいーらルーム」を新設。季節やテーマに応じた実験や工作体験など、誰でも自由に参加できるプログラムを用意する。午前中は、日替わりのプログラムを開催する。
音の仕組みや性質を学べるエリアには、新コーナー「へんてこ楽器」を設置。フライパンや鍋、雨どいなど身の回りにある物を使い、たたいたり空気を送ったりすることで音が鳴る楽器4種類を用意した。いずれの楽器も音階が設定されており、複数人で合奏もできる。事業企画グループの加藤香名子さんは「『日用品で楽器を作ったら、こんな音が出るんだ』といった発見を楽しんでほしい」と話す。
館内の各所に置いた「WAGON(ワゴン)」は、スタッフが手作りした体験型実験装置を載せた可動式の台車。コンパクトなので、将来的には学校などに持ち運んで体験できるよう検討しているという。
このほか、2階に授乳室を新設。個室やおむつ替え台も備え、乳幼児連れの来場者が過ごしやすいようにした。トイレの場所を示すピクトグラムは、年齢や言語の異なる幅広い利用客に伝わるよう視認性を高めて改良した。
加藤さんは「リニューアルにより、手作りの実験装置などアナログの展示物を充実させた。映像のようなデジタルの展示物よりも、実際に触れて体感できるものの方が、子どもたちの関心は高いように感じる。『面白そう』を見つけに、足を運んでほしい」と話す。
開館時間は9時30分~17時。入館料は、大人=600円、高校生=300円、中学生以下・70歳以上無料。月曜休館。