浜松で仏像展 ホトケ女子のトークイベントも

特別展「木喰仏」の会場

特別展「木喰仏」の会場

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 浜松・蜆塚の「浜松市博物館」(浜松市中区蜆塚、TEL 053-456-2208)で現在、特別展「遠江(とおとうみ)の木喰仏(もくじきぶつ)」が開催されている。

ポスターにも使用される「子安地蔵菩薩坐像」

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 「木喰五行上人(もくじきごぎょうしょうにん)」は、全国を巡りながら各地の人々の求めに応じ、1000体以上の仏像を刻んだ江戸時代の遊行僧(ゆぎょうそう)。現在の静岡県西部地域である遠江の地にも独特のほほ笑みを浮かべた「木喰仏」が残されている。

 遠江に残る「木喰仏」のうち、約9割にあたる32体と、三河や駿河などの各地に残された「木喰仏」13体の計45体をそろえる同展。遠江の地でその作風が顕著となった、ほほ笑みを浮かべた姿の親しみを感じやすい「木喰仏」を中心に、歌や書などの資料55点を合わせて展示する。

 展示は、「第1章 木喰上人 その生涯と人となり」「第2章 木喰仏がほほ笑む 遠江の木喰仏を中心に」の2章構成。浜松市指定文化財の「十王坐像」は、木喰上人が背面に記した神仏名や制作年月日も観覧できるように配置。前、横、後ろとさまざまな方向から楽しめる工夫を凝らす。「木喰仏」と共に縦320センチ、横129センチの大きな「阿弥陀如来図」も飾られる。

 会期中には記念講演会やギャラリートークなどのイベントも開催。11月20日には「ホトケ女子とまわる“ゆるゆる”ギャラリートーク」を予定。仏教美術講座講師の影山美穂さん、デザイナーの安達えみさん、同展の担当学芸員の佐野聖子さんの3人が「木喰仏ってなに?からはじめる、あなたの知らない仏像趣味の楽しみ方」をテーマに、トークを繰り広げながら参加者と一緒に会場を回るという。

 美術的な視点の影山さん、デザイン的な視点の安達さん、歴史的な視点の佐野さんといった異なる背景を持つ3人のホトケ女子がさまざまな角度から仏像について語る予定。タイトルにもなっているように「“ゆるゆる”ギャラリートーク」ということで、和やかな雰囲気の中、仏像の見どころや魅力、楽しさを伝えたいという。

 「仏像の好きな方をはじめ、仏像に関心や興味のある初心者の方に足を運んでいただけたら」と佐野さん。「今後はさらに地元の歴史の良さを再認識してもらえるような企画やイベントができたら」とも。

 開館時間は9時~17時。月曜・祝日の翌日休館。料金は、一般=500円、高校生=200円、中学生以下無料。70歳以上・各種障害者手帳を持つ人及び介添えの人1人まで半額。12月4日まで。

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