
静岡県内で店舗展開する書店チェーン「谷島屋」の連尺店(浜松市中央区連尺町、TEL 053-453-9121)が5月30日、新社屋への建て替えのため一時閉店する。
谷島屋は1872(明治5)年、土蔵造りの2階建ての店舗で開業した。1938(昭和13)年に洋風の大型店舗に生まれ変わったが、戦火により焼失。1953(昭和28)年には、現在の連尺店となる本店の建物が完成し、以降70年以上にわたり浜松の文化拠点の一つとして親しまれてきた。2008(平成20)年に浜松駅ビル「メイワン」内に本店を移転してからは、連尺店として営業を続けてきた。
設備が老朽化していたことから、来店客や社員の安全を考慮して建て替えを決めた。新社屋は2、3年後の完成を予定している。営業部長の野尻真さんは「長年親しまれてきたこの建物をどうにか残せないかとも考えたが、これから先の100年を見据えた時、新たな社屋を建てることで地域により良い形で貢献できると判断した」と話す。
同店によると一時閉店の知らせを受け長年の利用客からは、「本当に寂しい」「小さいころからの思い出がたくさん詰まっている」「この地に一日も早く復活するのを待っている」といった声が寄せられたという。野尻さんは「これまで長い間利用してくれたことに感謝でいっぱい。これからも地域の方々の役に立ちたい」と話す。
営業時間は10時~19時。