障害者施設と連携した草取りサービスを提供するNPO法人「障がい者就労支援協会」(浜松市北区細江、TEL 053-522-2793)が5月24日、発足した。
同NPOは理事長を務める舩越造園の舩越貴久専務が、「障害者に働く喜びを提供したい」と昨年7月に事業化。個人宅のほかに寺社、企業緑地、茶畑などで草取りに特化したサービスを提供し、昨年夏を中心に35件の受注を受けた。
しかしながら、事業を進めていく中で、本業の造園業の一環として見られることが多く、さまざまな問題も出てきたため、社会貢献活動として本業から切り離し、独立した組織にすることでより多くの人に利用してもらえる環境を整備したいと、NPO化に踏み切った。
NPO化に向け、活動内容を知人らに知らせたところ多くの賛同者が集まった。同NPOでは「NICO(ニコ)プロジェクト」を立ち上げ、企業20社、個人約50人の賛同者が集まった。「賛同者には寄付などを要求するわけではない。多くの賛同者を集める事で、働く障害者にもこれだけの人が応援してくれていることを伝えたい」と舩越さんは話す。
作業当日は必ず施設職員と舩越さんが現場に赴き、間に入る事でいろいろな問題を解消しているが、完全なマニュアル化は難しいという「大変な事も多いが、ほとんどの依頼者は『また次もお願いしたい』と言ってくれる。依頼者に『ありがとう』と言ってもらった時の障害者の顔を見ると、やっていて良かったと心の底から思える」と舩越さん。「現在は草取りがほとんどだが、今後は同じようにルーティン化できる仕事を増やし、障害者の雇用の場を増やしていきたい」と意気込む。