浜松・中央の地ビールレストラン「マイン・シュロス」(浜松市中区中央3)で3月10日、映画「はままつミュージカルフィルム(仮)」の大規模な映画撮影が行われた。タイトルは仮タイトル。
浜松市出身の鈴木研一郎さんが監督を務める同作品。浜松を舞台にした家族や友達などの人間関係をミュージカルと交えて7つのストーリーに仕立てた群像劇だ。
当日は、一般のエキストラ約140人、役者やスタッフを合わせると総勢170人以上の大人数で撮影が行われた。「地方発信型の映画で100人規模のミュージカルシーンは前代未聞」と鈴木監督。
撮影は同店の一部を借りて夜に行われた。撮影したシーンは浜松で多い名字の「鈴木」をテーマにしたミュージカルシーン。役者が「鈴木さん、鈴木さん」と歌いながら会場を動き回り、それに合わせてエキストラが歌いながら大きくリズムを取るシーンなどが撮られた。
鈴木監督は「日本一『鈴木』の割合が高い浜松市ならではのシーンになり、そういった意味では面白いかと」と話す。中でも西区篠原は「鈴木」の名字が特に多いことから、歌の中でも「篠原町の3人に1人は鈴木何とかさん」と歌われた。
「初めてだったので楽しくやらせてもらった。独特の緊張感を何回も繰り返さなければならない役者さんの集中力がすごかった」と撮影に参加した男性(35)。静岡在住で浜松に帰省して参加した20代女性は「久しぶりに浜松へ帰ってきて、父と楽しい思い出が作れてうれしかった」と振り返った。
鈴木監督は「大成功だった。浜松だからこそ、こんなにいいシーンが撮れた。みんなが楽しんでいる空気を感じられた」と満足げな様子を見せる。
同作品は3月末に仮試写会を行った後、追加撮影を行い年内に完全版として公開予定。