非営利団体「都市交通デザイン研究会」(浜松市南区東若林町)は3月27日、静岡文化芸術大学(中区中央2)で「誰もが容易に安全に移動できるUD都市に!浜松型次世代交通システム 提案発表&公開討論」を開催する。
同団体は、浜松地域の次世代の交通システムについて研究・提案をするために、専門家と大学院生、市民が中心になって2008年に発足。「2017年には団塊の世代が70歳を迎え、多くの市民が車の運転から遠ざかるようになる。2017年の実現を目標に誰もが容易に移動できる都市づくりを目指す」ことを目標に活動。当日は、2年にわたって議論を重ねてきた「浜松型次世代交通システム」を初めて発表する。併せて、市民を交えた公開討論会も行う。
同団体の第二部会・副部会長の静岡大学工学部物質工学科准教授・戸田三津夫さんは「浜松駅周辺地域の車の制限速度を時速20キロに制限する『ゾーン20』の導入を提案する」と話す。
そのほか、浜松北部の都田地区から浜松駅までの南北を走行する「LRT」(Light Rail Transit=電動路面電車)の導入計画も発表予定。LRTは欧州などで導入され安全でローコストな運営が可能だという。
「人口81万人の浜松市民のバスや電車などの公共交通利用率は4.4%。政令指定都市のなかでは最低水準。今のうちに自動車以外の交通システムをつくっておかないと、運転できない高齢者は行き場がなくなる。浜松市民とともに次世代の交通について考えたい」と戸田さんは参加を呼びかける。
開催時間は13時30分~18時。参加無料。申し込みはファクス(053-448-7164)で受け付けている。