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浜松・鍛冶町に締めのバー 地元食材使ったお茶漬けメインに

天城産の茎わさびを使った「茎わさび入り卵かけご飯」

天城産の茎わさびを使った「茎わさび入り卵かけご飯」

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バー「〆のBAR奏(かなで)」(浜松市中区鍛冶町、TEL 053-489-5288)が8月28日、オープンした。

天城産の茎わさびを使った「茎わさび入り卵かけご飯」

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 市街地で飲食店を2軒経営しているオーナーの矢野里佳さん。今年は経営者になって20年の節目ということもあり、何かやりたいと考えていた。そんなとき、自身が経営する店近くの店舗物件が空き、自分の手が届く距離と、大きすぎない広さが気に入り、新店舗のオープンを検討。街中に、酒を飲んだあとに行く締め専門のバーがほとんどないことや、ラーメンやギョーザ以外のさっぱりとしたもので締めたいという要望があることから、お茶漬けをメインの店とし、内装外装を整え、オープンにこぎ着けた。

 店舗面積は約7坪。席数はカウンターのみの8席。内装の壁紙は、矢野さんが好きな紫色とグレーを使い、カウンターや床は、木目を生かした落ち着きのあるシックな雰囲気に仕上げた。外装は「黒くてかっこいい感じにしてほしい」とリクエストし、壁は特殊な技術「モールテックス」で仕上げ、扉は黒のまだら模様で重厚感のある仕上がりとなった。材木店で自身が選んだ木材を使い、型で抜いた金色の店名を組み合わせて作った看板を、開店中のみ店の外に置く。

 お酒を飲んだ後の締めとして、サラッと食べられるお茶漬けをメインで提供する同店。地元食材と、試行錯誤してたどり着いたあごだしを使ったお茶漬けを3種類用意。舞阪産のちりめん山椒(さんしょう)を使った「ちりめん山椒茶漬け」(800円)、浜名湖産ウナギを使った「鰻のお茶漬け」(900円)、由比産の桜エビを使った「エビの天ぷら茶漬け」(800円)をそろえる。ほかにも、伊豆の天城産の茎わさびを使った「茎わさび入り卵かけご飯」(700円)や、洋食が食べたい人向けの「トリュフ香るチーズリゾット」(800円)などをそろえる。来店客には、お通し(チャージ料=1,000円)として最初にしじみ汁を提供する。「おにぎりが食べたい」というリクエストもあったことから、今後、来店した人の要望を聞いてメニューを見直していく予定だという(以上、税別)。

 新型コロナウイルスの対策として、検温を行い、手指消毒を徹底し、マウスシールドを着用。カウンターにはアクリル板を設置している。店内はまめに消毒で清掃し、空気清浄機を使って換気を行っている。現在は知り合い限定で営業しており、来店者の名前や電話番号を確認している。

 初日から、矢野さんの知り合いを中心に多くの人が訪れた。深夜までやっていることから、店が終わってから訪れた人もおり、お茶漬けと日本酒、ピザとビールといった組み合わせで飲みなおす人もいたという。カウンター席だけのこじんまりとした店のおかげか、すでに来店した人同士が仲良くなる場面も見られた。「こんなときだからこそ少しでも街を明るくしていきたいと思い、できる限りのコロナ対策を行って店をオープンした」と矢野さん。「人が街中にいなくなっているが、1日も早く昔のように活気ある街中に戻ってほしい」とも。

 営業時間は22時~翌3時。日曜・月曜定休。

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