浜松の洋菓子店「モンターニュ」(浜松市南区石原、TEL 053-426-3650)が現在、新商品「徳川四天王ラスク」を販売している。
オーナーの小野智人さんは、浜松で今年「徳川家康公顕彰四百年記念事業」が行われることから、家康にちなんだ商品を販売できないかと考えていた。さまざまな味が楽しめるよう家康に仕えた4人の側近をイメージした4種のラスクを考案し商品化した。
商品開発当初は苦労の連続で、作り方のレシピが完成するまでに約3カ月を費やしたという。果汁やパウダーなどの素材を砂糖に混ぜ込み、通常のラスクのように焼くと焦げてしまう。「通常のラスク商品を作っているので新商品もすぐに完成するだろうと思っていたが、なかなか思うようにいかなかった」と小野さん。さまざまな作り方を試し、最初にラスク生地のみを焼き、その後に砂糖をのせて焼く二度焼きを考案。素材の甘味や酸味などを十分に引き出し、焦げないようにするため、砂糖の配合量を調節したり、焼く温度も低温の120度に設定したりして質の向上に努めた。
商品のモチーフとなったのは家康の家臣で「徳川四天王」と呼ばれた「井伊直正」「本多忠勝」「酒井忠次」「榊原康政」の4人。味はそれぞれの武将が掲げていた旗の色をイメージし、浜松で作られる素材をメーンに選んだ。井伊のイメージカラー「赤」には「浜納豆」、本多のイメージカラー「紫」には「ブルーベリー」、酒井のイメージカラー「オレンジ」には三ヶ日みかん、榊原のイメージカラー「緑」には「天竜抹茶」を、それぞれ選んだ。
商品は、それぞれの味を1枚ずつ小分けし包装。パッケージには各武将の家紋やかぶとのイラストなどをデザイン。「家康ではなく家臣に注目しているので、歴史好きの方にも喜んでいただけるのでは」と小野さん。
昨年12月30日に販売を始め、少しずつ売り上げを伸ばしているという。「浜松にちなんだフレーバーを中心に選びバラエティーに富んだラスクになっている」と小野さん。「それぞれの素材の味がしっかり伝わるよう作ったのでぜひお試しいただきたい」とも。
価格は1,080円。4種類が3枚ずつ入った12枚入り。同店5店舗と浜松駅構内の売店で扱う。