食べる

浜松のソースメーカーが有機玄米発酵で作ったソース 「2016年最高のソース」

有機玄米発酵でつくった「the sauce 2016」

有機玄米発酵でつくった「the sauce 2016」

  • 0

  •  

 浜松の老舗ソースメーカー「鳥居食品」(浜松市中区相生、TEL 053-461-1575)が12月15日、今年自社開発した「最良」のソース「The Sauce 2016」の予約受付を開始した。

「the sauce 2016」と米飴、純米酢のセット

[広告]

 同商品の開発は6年目。同社では「究極のソースプロジェクト」として、初年度は「砂糖を使わず野菜果物の甘みで作るソース」をコンセプトに開発。2年目は「震災から考える半径50キロ内で手に入れた原料のソース」、3年目は「野菜からとれる10%のぜいたくなフォンで作ったソース」をコンセプトに開発し、いずれも100本限定で発売したところ数日で完売した。4年目以降「より多くの人に届けたい」という思いから増産。4年目は「和食に合うソース」、5年目は「浜名湖産牡蠣でつくったオイスターソース」をコンセプトに開発したが、いずれも数日で完売するなど毎年好評を博している。

 今年のコンセプトは「有機玄米発酵でつくったソース」。「近年日本人としてコメとの接点が少なくなってきていることに憂慮している」と社長の鳥居大資(だいし)さん。食の多様化でさまざまな穀物の食事を経験し、常習化していくことは自然な流れとは理解しつつも、自社で製造するソースにコメを使うことができたらと思い、開発に踏み切ったという。

 使うコメは、栄養分の豊富な玄米を採用。蒸した玄米を大麦麦芽の酵素で糖化し、米あめを製造。米あめは、ショ糖を主要素としているさとうきび糖と異なり、上品な甘さの糖だという。次に米あめを酵母でアルコール発酵した後、酢酸菌を加え米酢を醸造。通常は1カ月で酢酸発酵が終わるところを、2カ月かけてゆっくり発酵。「発酵は予想以上の時間がかかってしまい、本来であれば年内に販売する予定が年明けになってしまった。しかし、その分まろやかな玄米酢に仕上がった」と鳥居さん。

 その後、米あめと玄米酢を使い、ソースに必要な部分を置き換えてソースを製造。通常とろみをつけるとうもろこし澱粉の代わりに米粉を使い、中濃ソースのようなとろみづけ。甘みをつける砂糖の代わりに米あめを使い、酸味をつけるりんご酢の代わりに玄米酢を使うことで「the sauce 2016」を作り上げた。

 「今まで比較的コメとは縁のなかったソースを、より日本のコメと近づき日本らしいソースに進化したソースとなった。コメを素材にふんだんに使ったため、中濃ソースのようなとろみはあるが、和を感じる味に仕上げることができた」と鳥居さん。「古来の日本の食文化であるコメを使ったことは、JAPANブランドとして海外発信するにあたり大きな要素となるはず。今後も日本の調味料としてコメを使った商品開発に取り組みたい」と意気込む。

 価格は「the sauce 2016」=1,200円、「米飴&純米酢&the sauce 2016セット」=3,300円(以上、各100ミリリットル)。同社オンラインショップと工場直販所のみで扱う。

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース