浜松のデリバリーオーダーケーキ店「MiEKO order cake labo」(TEL 053-420-0070)がオープンして1カ月がたった。
注文客の要望に沿ったデコレーションケーキを作る同店。店主の北村実枝子さんの自宅で製作したケーキを自ら客のもとへ配達。実店舗を構えず営業をする。
ケーキ店やレストラン、結婚式場のパティシエなどを経験してきた北村さん。約6年間ウエディングケーキ製作の仕事をする中で、注文に沿ってケーキを作り上げるだけではなく、客の気持ちに寄り添って喜ぶ姿を見たいと思っていた。ある時、プランナーから「北村さんの作るウエディングケーキはすてき。これだけすごいものを作るなら独立したらどうか」という言葉をもらったことがきっかけで独立を考え始めた。
同時期に、90歳になる祖母のためのオリジナルケーキを友人から依頼され製作。90歳にちなみ9段のシックなデザインのケーキを作ったところ大変喜んでもらえ、自分の喜びにも変わったという。徐々に口コミで依頼が増え、仕事の合間にデコレーションケーキを製作するようになり、月に2回ほど注文が入るようになった。オーダーケーキは需要があると確信し、客の喜ぶ顔が見えるスタイルで枠にとらわれず自由に表現できると思い独立を決意したという。
独立に当たり実店舗を持ちたいという気持ちもあったが、受注販売のできる形態だと思っていた北村さん。自らケーキを届けることでより一層喜ばれるデリバリースタイルが自分の喜びにもなっていたことから、実店舗を持たない形で営業を開始した。
北村さんはケーキのデコレーションに用いる菓子細工「マジパン」を得意とする。今までには、映画のキャラクターのバースデーケーキやピアノのバレンタインケーキ、原寸大の一万円札のケーキなどさまざまな要望に応えてきた。5号ケーキ(人形1体)4,500円を基準に、客の好みの味やデザインの要望、予算を聞いて製作する。現在は「年越しそば」をテーマにしたケーキの依頼もあるという。
「オリジナルのデコレーションケーキは大変喜ばれるが、見た目だけでなく『おいしい』といってもらえるように味にもこだわって作っている」と北村さん。「配達まですることでありがとうと喜ばれる。喜びを表現できることが何よりの幸せ」とも。
注文は電話で24時間受け付ける。