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浜松で「まちなかオープンテラス」 初日はあいにくの雨も今後に期待込める

アジアンなテーブルとイスを用意して来店者を待つ更紗屋店長の石橋洋さん

アジアンなテーブルとイスを用意して来店者を待つ更紗屋店長の石橋洋さん

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 浜松市が6月19日、道路空間を利用した社会実験「まちなかオープンテラス」を始めた。

「Passeretti」は軒下にオープンテラスを用意

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 産業振興課リノベーション推進グループでは、5年ほど前から空き物件や使われていない公共の空間を、街づくりのために利用できないか試行錯誤してきた。その中で、アーケードの市道を利用し、マルシェなどを開催する「サザンクロスほしの市」などのイベントを行ってた。現在は、新型コロナウイルスの影響を受け、新しい生活様式への対応が必要不可欠となっていることもあり、3密対策をしながら、街ににぎわいを取り戻せる方法を検討。まちなかの道路を活用する社会実験として同プロジェクトを始動した。

 道路を利用し、テラスで食事を楽しむ、空の下で気持ちよく買い物をするなど、3密を回避する環境を作り、まちなかににぎわいを取り戻すことを目的とした同プロジェクト。現在の参加店舗は、ゆりの木通りや田町中央通りを中心に、飲食21店舗、物販2店舗の計23店舗。店舗の前の道路を使用することが原則となっており、9時から21時の好きな時間に歩道を飲食スペースや販売スペースとして利用できる。同プロジェクトに参加する店舗には、歩行者の妨げにならない、騒音に注意する、時間を守るといったルールを徹底している。現在、7月3日までの開催となっているが、通行人に支障がないなど問題なく運営できれば、8月31日まで延期する予定。

 新型コロナウイルスの予防に関しては、店ごとにマスク着用やアルコール消毒を用意するといった対策を各店で行っている。同プロジェクトに参加してる「BISTROCHICKEAT(ビストロチキート)」(中区田町)の店長の桜井智幸さんは「解放感のあるテラスで少しでも安心して食事を楽しんでもらえたら」と来店を呼び掛けた。「更紗屋」(中区田町)の店長の石橋洋さんは「自粛やステイホームで売り上げがダウンしている。街に人がいないので、少しでも街にくるきっかけになれば」と期待を寄せる。

 初日は雨が強かったこともあり、昼間にオープンテラスを行っていたのは5~6店となった。ランチ時はオープンテラスを利用する人もいたが、夕方までは利用者が減少。夕方以降は、雨脚が弱まったこともあり徐々に店が増加し、早速テラス席を利用して飲み会を行う人もいた。「街中は人が少ないため活気がなく、冷え込んでしまっている。各店が少しでも効果があったと感じてもらえたら」と産業振興課の佐々木豊さん。「自粛が続き市民はストレスがたまっていると思う。初日はあいにくの雨で街中には人が少なく残念だったが、開放的な空の下で飲食ができるので、ぜひ街中に戻ってきてほしい」と呼び掛ける。

 7月3日まで(8月31日まで延長の可能性あり)。

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