浜松・神明に11月7日、「まちなか保健室」(浜松市中区神明町、TEL 053-456-0222)が開設された。
同施設は中高生を中心に学校でのいじめ問題やDV(ドメスティックバイオレンス)、性の悩み、体調不良、精神的病などに悩む人などの相談を無料で受ける。相談内容が深刻な場合は教育委員会や警察、医療機関などと連携し問題解決に当たる。
健全育成や障害者サポート活動を続けるNPO法人「魅惑的倶楽部(エキゾチッククラブ)」が企画運営し、浜松市の緊急雇用創出事業の一つとして休学中の学生や元介護施設職員らをスタッフに採用して運営している。市内の婦人科医や元養護教諭らもボランティアとして参加している。建物は自治会や商店街の地域住民と近隣企業の協力の下、空き店舗を改装した。
同施設室長の鈴木恵子さんは「今日は保健室登校を続けている子どもも多く、卒業してからも母校の保健室に通う子までいる。悩みをもつ子どもが多い時代、学校や家庭での子育てだけでは補いきれないこともある。相談を受ける公的機関は子どもには敷居が高くて入りづらく、どこへ相談に行けばよいかわからないという。温かい雰囲気で気軽に相談に来られる場所が必要と思った。話を聞いてくれる人がいれば少しでも救いになるのでは」と話す。
開設して1週間ほどがたち、既に10人ほどの利用があったという。副室長の横山尋代さんは「どんなささいな事でも人に話すことで救われることもある。まず一言声を上げ、一歩踏み出してほしい。ここがそのきっかけになる場所になりたい。近隣地域の人なども顔を出してくれる温かい場所なので、保健室に行けば居心地がいいと思える場所になれば」と話す。
来年5月末までの期間限定で開く同施設。「開設に伴い地域住民をはじめ、多くの人の理解と協力を得て実現することができた。これからもより多くの人が理解し、市民の力で続けていくことができれば」と鈴木さん。
開設時間は、月曜~土曜=13時~22時、日曜・祝日=10時~19時。木曜19時~22時は婦人科医も対応する。