ラーメン店「天までとどけ」(浜松市東区薬師町、 TEL 053-443-7179)が12月4日、オープンした。
もともと勤めていた街中のラーメン店が新型コロナウイルスの影響を受け閉店。その後、まったく違う職種の仕事をしていた、オーナーの松井康典さん。しかし、以前の店の来店客からなんとか再開してほしいという要望があったことや、一緒に働いていたアルバイトスタッフが、新型コロナウイルスの影響で働く場所がなくなったこともあり、自分がラーメン店をやれば仕事を提供できるのではと考えた。準備に入ったもののなかなか物件が決まらなかったが、以前同じ名前のラーメン店を出していた天王町に近い同所が空いていたこともあり、改装をしてオープンにこぎ着けた。
店舗面積は約25坪。カウンターが12席、テーブルが19席の計31席。新型コロナウイルスの対策を一番に考えた店内は、前の人にも横の人にも飛沫が飛ばないよう、カウンター、テーブルのいたるところにアクリルパネルを設置。アクリル上に印刷された店のロゴと和柄が浮かび上がる光アクリルパネルで、フックがついていておりマスクが掛けられるようになっている。店の前の通りの交通量が多いことから、車に乗っている若い世代が多いのではと推測。若い人がデートする場所がないという話があったことや、旧東海道であることから、新しい東海道のスポットをイメージし、今風のおしゃれな店内を意識。アクリルを使い、ガラスのショーケースの中で食べているような空間を作ろうと考え、ブルックリンスタイルに仕上げた。
手作りとできたてにこだわり、ラーメンやギョーザを提供する同店。「自分の母が化学調味料などを使わずに料理をしていたこともあり、家のご飯が一番おいしい。打倒母を目指している」と松井さん。天王町でやっていたときの店の味を引き継ぎ、毎日手打ちする麺と、じっくり炊き上げた鶏ガラのスープを使う。メニューは「とり中華」や鶏と豚のスープを合わせた「とりぶた中華」(650円)、豚骨ベースのスープを使った「つけ中華」(700円)などを用意。ほかにも、たっぷりの昆布を使った「塩ラーメン」(650円)や、機械ではなく包丁で切らないとおいしくならないと考えていることから、キャベツなどの材料をすべて手で切って作る「餃子(ギョーザ)」(5個=350円)もそろえる。以上、税別。
貧困問題に対して取り組んでいることと、仕事と子育ての両立で忙しいお母さんの応援をしたいという思いから、毎週土曜の17時~18時の1時間のみ、こども食堂を開店。子どもが会計することが条件で、中学生までの子どもは、200円でしょうゆラーメン、塩ラーメン、ギョーザ、ご飯が食べ放題となる。一緒に来店した母親には、店内の仕事を少し手伝ってもらうことで「まかないラーメン」(200円)を提供する。
新型コロナウイルスの対策として、マスク着用、手指消毒を徹底。来店者用にも手指消毒を用意している。定期的に窓を開け換気を行い、店内はアルコール消毒を徹底している。
「原点は母の家庭料理なのでとにかく手作りにこだわっている」と松井さん。「子どもからお年寄りまでみんなが好きになれる中華を目指しているのでぜひ一度寄ってほしい」とも。
営業時間は、11時~14時30分、18時~21時30分。水曜定休。