浜松城天守閣の展示リニューアル竣工(しゅんこう)式が12月27日、浜松城公園で(浜松市中区元城町)で開催された。
1958(昭和33)年に市民からの寄付などで建設された浜松城天守閣。竣工後60年が経過し、施設内の展示や装飾が老朽化していたこともあり、徳川家康が浜松城を築いてから450年の節目である今年、450年事業の一環として内部の展示物などの大幅なリニューアルを行った。10月26日より臨時休館しリニューアル工事を行い、この度完成。式には、鈴木康友市長や浜松市議会の鈴木育男議長ら約20人が参列し、リニューアルの概要説明やテープカットなどを行い、登城始めとして城内を内覧した。
今回のリニューアルの目的は、浜松城公園の魅力を高め、市民や来園者の満足度を向上すること。1階部分は「情熱の層」として、若き家康の像を置き、迫力あふれる映像を流す。2階部分は「情勢の層」としてジオラマ模型とプロジェクションマッピングで浜松城と城下町の変遷を解説する。3階部分は「情景の層」として、歴代城主が見たであろう城下の眺めを楽しむことができる。3階は天竜杉のFSC材を活用し、城としては全国初のプロジェクト認証を受けている。
竣工式に参加した鈴木康友市長は「最新のデジタル技術やインバウンドを意識した多言語対応などいろいろと工夫を凝らし、前と比べると大幅に魅力がアップしたと思う。多くの皆さまに愛され、たくさんの人に訪れていただくことを期待する。地域の活性化にも役に立てば」と話した。
今回のリニューアルを主管した都市整備部公園管理事務所所長の濱田輝秀さんは「家康公築城450年を記念して新しく新装した浜松城。改めて『人』『街』『城』という形で作り上げたので来てほしい」と呼び掛ける。
一般公開は2021年1月1日8時30分からの予定。入場方法はホームページで確認できる。