学生を対象にしたダンス大会「学生No.1決定戦 静岡大会」が3月7日、浜松市浜北文化センター(浜北区貴布祢)で開催される。
大会主催者であるダンサーのYU-YA(ゆうや)さんは、ブレークダンス界のワールドカップとも呼ばれる大会「Battle Of The Year」で、2015(平成27)年に日本人初となる世界チャンピオンに輝き、翌年に同大会で2連覇した経歴を持つ。自身で経営するダンススクールや外部講師を勤める学校で学生ダンサーたちと接する中、本年度はコロナ禍の影響で大会や文化祭が中止。練習してきたパフォーマンスを披露する機会が全くない学生たちの悔しい思いを目の当たりにしていた。特に小学校6年生と中学校・高校3年生にとっては、節目の学年にも関わらず何もできないことから、学生たちのために何かできないかと考えた。十分な感染対策を施し、県境をまたぐ事のない県内大会ならば開催できると考え、昨年12月に発起。自身の人脈をたどり、この思いに賛同する運営スタッフや協賛企業を募り、開催にこぎ着けた。
競技種目は2種類。高校生、中学生、小学生の3部門に分けるダンスコンテストは、静岡県内のダンス部や同好会が参加。3分以内のパフォーマンスを審査員が採点する。県内トップを目指し競い合う。「ALLSTYLE MIX TEAM BATTLE(オールスタイル ミックス チーム バトル)」は、幼稚園児から大学生までを対象にした新しい競技。最初に参加者全員が個別に披露したダンスを審査員が採点し、その点数を元に、技術レベルが均一になるようにチーム分け。振り分けられた即興のチームごとに、2時間ほどダンスの構成を考える時間を与えた後、パフォーマンスを競い合う。ダンスを一つのコミュニケーションツールと考え、新しい出会いの中で技や思いを共有し、その後の人生の中での豊かな人間性を築くことを目的にする。
新型コロナウイルス対策として、スタッフは検温、マスク着用、手指消毒を徹底。場内の出入り口には手指消毒用のアルコールを用意し、参加者にも競技時間以外はマスク着用をお願いする。換気を徹底するため、大型の空調管理システムを設置する当会場を選び、密を避けるためにエントリー数も通常の半数に制限。ホール内は定期的にアルコール消毒清掃を行う。
参加者からは「このような機会を用意してくれてうれしい」との声が多く届いているという。「たくさんの人や企業がこの思いに賛同してくれたからこそ、この大会が実現でき、感謝している」とYU-YAさん。「学生たちが、振り返った時に貴重な時間だったと思える良い大会にしたい。磨き上げた技術を爆発させて、最後の節目を楽しんでほしい」とも。
入場料は500円。ダンスの参加申し込みは前日まで受け付ける。