ハンドメード雑貨専門店「ponococo (ポノココ)」(浜松市浜北区小松)が10月4日、オープンした。
店主の柳沢美緒さんは、元々アパレル販売店に勤めていたが、勤務先が閉店することになった。子どもがいるため再就職も難しく、自身で自由に仕事ができる環境を作りたいと考え、知人でハンドメード作家の上村留利さんに相談。埼玉県出身だが夫の仕事の都合で10年ほど前から浜松に在住しており、周囲の人たちに支えられて来た感謝の気持ちを形にしたいと思った柳沢さん。上村さんとの共同経営で、地域貢献できる店の開業を決意。同時に、新型コロナ禍でイベント開催が制限され、出品する機会が激減し困っている知人のハンドメード作家たちに活躍の場を提供したいと考えた。SNSで出品者を募集したところ、全国の作家から多数の申し込みを受け、ハンドメード雑貨専門店のオープンにこぎ着けた。
店舗面積は約15坪。商品が映えるように配慮し、白を基調にシンプルな内装デザインに仕上げた。作家によるワークショプや、ネイリストの出張サロンの会場としても利用できる個室も完備する。
アクセサリーやバッグ、インテリア雑貨など、約80人のハンドメード作家の作品を委託販売。関東・関西・九州など、全国の作家が8割を占め、残りの2割が市内作家の作品。上村さんのブランド「RuRu*garden(ルルガーデン)」の「ルルバッグ」(4,200円)は、子育て世代の母親の声をヒントに制作したオムツ替え専用のバッグ。おしり拭きペーパーやオムツなどを収納でき、折りたたみ式のため、広げることでオムツを替える時のシーツとしても使うことができる。浜松市内のアクセサリー作家「nalu(ナル)」は、透明感あるつややかな質感が特徴のレジンという液体に、ビーズや貝殻などで装飾し固めて作る「ピアス」(1,800~円)、「ヘアゴム」(1,300円~)などを提供。ネイルアートにも使うミラーパウダーという粉末素材を使うことで、上品な光沢があるアクセサリーに仕上がるという。高知県の布製ベビー用品作家の「mimi(ミミ)」は、付け襟のように首を360度囲むようにデザインした前かけ「はなびらスタイ」(1,100円)などを出品。このほか、神奈川県の子ども服作家「maamicc(マーミック)」の同じ柄のヘアピンがセットで付く「レギンス」(1,100円)や、千葉県のフェルト作家「free little park(フリーリトルパーク)」の恐竜をモチーフにした「マスコット」(550円)などをそろえる。
新型コロナウイルス対策として、来店時に手指消毒と検温、マスク着用を求める。スタッフは、出勤前の検温、マスク着用、手指消毒を義務化。店内は、定期的に窓を開け換気を徹底する。
柳沢さんは「どの作家もこだわりを持ち制作しているので、市販の物より温かみのある商品が多い。ほとんどが1点物で常に品ぞろえが変わるので、いつ来ても楽しめる。気軽に足を運び、手にとって見てもらえればうれしい」と話す。
営業時間は9時~14時。水曜・土曜・日曜・祝日定休。