弁当の製造販売を手掛ける「竹泉」(浜北区内野)と社会福祉法人「聖隷福祉事業団」(中区)が3月1日、ジュニアアスリートに向け共同開発した「必勝!アスリート弁当」の販売を始めた。
「必勝!アスリート弁当」の「リカバリー」(左)と「チャージ」(右)
聖隷福祉事業団では昨年3月、「浜松パワーフード学会」会員の「竹泉」とコラボし、高齢者に向けた「栄養はなまる弁当」を共同開発した。保健事業部の管理栄養士監修の下、「加齢に伴う心身の衰えを予防する弁当」をコンセプトに、地元食材を使い季節ごとに内容をリニューアルしながら現在も販売している。
コラボ弁当第2弾としてジュニアアスリートに向け開発した「必勝!アスリート弁当」は、バレーVリーグ女子2部に所属する「ブレス浜松」の選手と、昨年の高校野球秋季東海大会で準優勝した「聖隷クリストファー高校」(北区)の野球部員と保護者にアンケート調査を行い、声を取り入れた。管理栄養士の西澤千春さんは「ジュニアアスリートに適した食事バランスと量が分からないという回答が多かった。子どもたちはもちろん、保護者も応援したいと考え、栄養バランスの良い弁当を考案した」と話す。食べたいおかずもアンケートを反映して取り入れたという。
「健康づくりに役立つ栄養バランスのとれた食事」の認証制度「スマートミール」に準拠した弁当を2種類用意。一食の中で主食・主菜・副菜をそろえ、野菜を多く入れ、食塩の取り過ぎにも配慮する。試合を頑張るための弁当「チャージ」は、鶏胸肉のグリルやだし巻き卵などを入れ、試合前日と試合の間の栄養補給を考えて開発。試合前は緊張などで体内の消化吸収する力が低下するが、ベストパフォーマンスを発揮するために、低脂肪や高糖質、薄味にこだわった。試合終了後の体をいたわる弁当「リカバリー」は、試合後の栄養補給を考えて開発。鶏肉の唐揚げやヒジキの煮物などを入れ、使った体を回復するための食事として、たんぱく質と脂質、糖質のバランスを考え商品化した。
今後は、食育につながる教材を弁当に添付することも検討しているという。西澤さんは「体は食事で作られている。この弁当を食べて、浜松の子どもたちが、少しでも元気にスポーツを続けられたら」と話す。
「竹泉」社長の木俣昭彦さんは「この弁当を参考にして、普段の家庭料理に応用してもらいたい。浜松のスポーツのレベルアップにつながれば」と話す。
価格は、「チャージ」「リカバリー」とも756円。「竹泉」ホームページで販売する。4月からは「遠鉄ストア」カタログでの販売も予定している。