イベント「金のストリートピアノ あったかいね、おんがく」(TEL 053-468-1535)が5月3日、遠州鉄道高架下の多目的スペース「新川モール」(中区田町)で開催される。
同イベントは、店舗や事務所などのリノベーションを手がける内装工事会社「シーマ-」(東区)が主催する。「新川モール」は、中心市街地のにぎわいにつなげることを目的に、遠州鉄道「第一通り駅」の南側の高架下に今年4月にオープン。マルシェや屋外での映画観賞などのイベント向けに貸し出している。同所でイベント開催を募集していると知った社長の嶋俊輔さん。同社が所有する金色に塗装したピアノをストリートピアノとして設置するイベントを通して、「音楽の都」としてブランディングに取り組む浜松市に貢献し、街中の活性化につなげたいと考え開催を決めた。
金色のピアノは、40~50年前に作られた「河合楽器製作所」のグランドピアノ。元々、浜松市南区のこども園「一葉学園 遊歩の丘みなみプレスクール」が保有していたものだが、同園のリノベーションに伴い引き取り手を探していたという。「歴史と趣を感じる金色のピアノに一目ぼれした」と嶋さん。昨年5月、自ら申し出て譲り受けた。
「あったかいね、おんがく」をコンセプトに定め、音楽を通じた心温まるイベントを目指す。来場者は会場の中央に設置するピアノを自由に演奏でき、気軽に音楽に触れることができる。同所は、外壁やベンチなどに地元の天竜材をふんだんに使うため、ピアノと会場が調和するように工夫。「森の中にあるピアノ」をイメージして、コケをモチーフにしたタイルカーペットの上にピアノを載せ、流木などを飾り演出する。
浜松を拠点に東京や東海地区で活動する、フルート奏者の河野聖之さんとピアニストの阿蔵ちひろさんによるミニコンサートも開催。幅広い年齢層に楽しんでもらいたいと、クラシックからポップスまで、幅広いジャンルの音楽を演奏し会場を盛り上げる。
出店ブースも設け、自家焙煎(ばいせん)のコーヒー専門店「AKICHI(アキチ)」(沼津市)やフルーツサンドや紅茶を販売するキッチンカー「Sundy(サンディー)」、生花販売の「マルハナ」など、5店舗が出店する。
新型コロナウイルス対策として、来場時に手指消毒と検温、マスク着用を求める。演奏の前後にピアノをアルコール消毒。混雑する場合は、ソーシャルディスタンスを保つように呼びかける。
嶋さんは「音楽を通して、人と人との心がつながるようなイベントにしたい。音楽を楽しみながらのんびりと過ごせる空間を用意するので、気軽に足を運んでもらえたら」と話す。
開催時間は10時~18時。ミニコンサートは、15時と17時から各回30分間演奏する。雨天中止。