中東・パレスチナ自治区のガザ地区で暮らす人たちを追ったドキュメンタリー映画を鑑賞する「緊急自主上映会」が11月26日、「ギャラリー遥懸夢(はるかむ)」(浜松市中区大工町)で開かれる。
NGO(非政府組織)の駐在員としてパレスチナ自治区で勤務経験のある鈴木のどかさん(浜松市中区、TEL 070-8587-8275)が企画した。鈴木さんはパレスチナを支援するNGOに所属していた2021年5月~2022年3月、イスラエルのエルサレムで働き、ガザ地区には月1回ほど訪れ教育支援をした。10月上旬から続く軍事衝突により友人や知人がいる地域で進む分断に心を痛める中、ガザ地区で暮らす人たちの暮らしや思いを描いた2019年製作の「ガザ 素顔の日常」を鑑賞する機会を得た。鈴木さんは「ガザ地区で生きる人たちの声を届けたい」との思いを強め、中東問題をテーマにした企画などをこれまで展開してきた同ギャラリーの協力を得て急きょ開くことにした。
作品はガリー・キーン、アンドリュー・マコネールの両監督が、軍事的な緊張状態にさらされるガザ地区で暮らすさまざまな人たちの日常を捉えた。鈴木さんは「一人一人の人生を追体験できる」と語る。鑑賞後に感想を共有する時間を設けたり、鈴木さんがパレスチナやイスラエルなど現地で出会った友人や知人の声を紹介したりする予定。
このほか、会場ではパレスチナのフェアトレード(公正・公平な貿易)商品としてオリーブの食器や刺しゅう品も展示・販売する計画もある。
鈴木さんは「ささいなことを見逃さず喜びを感じて暮らしている姿を思い出すと正直、落ち込む日もあった。鑑賞を機に中東への関心を高めてもらえたら」などと話す。
上映は午前の部が10時、午後の部が15時に始める。定員は各回20人(先着順)で、参加には事前申し込みが必要。参加費は一般=1500円、高校生以下=700円。