「浜名湖花博2024」の開幕に合わせ、浜松・浜名湖の食材を活用した新商品「はままつ浜名湖 花べんとう」の販売が3月23日、はままつフラワーパークやJR浜松駅などで始まる。
駅弁などの製造・販売を手がける「自笑亭」(浜松市中央区)と親会社で米卸「遠州米穀」(磐田市)が展開する「ご当地お弁当プロジェクト」の一環として開発に着手した。地産地消の促進と特産品を知ってもらう商品を生み出そうと昨秋、一般から募ったアイデアを生かして商品化に至った。パッケージのデザインは、趣味で絵画を描くという浜松市出身の俳優、田中道子さんが考案した。田中さんは「色とりどりの花が咲き誇り、洗練された浜松のイメージを油絵の具で描いた」と説明する。
弁当は2種類ある。一つは、敷き詰めた錦糸卵の上にウナギのたれで焼いた浜松の銘柄豚「遠州夢の夢ポーク」の肉を載せたご飯や、銘柄鶏「美味鶏(びみどり)」を使ったゆかり味の天ぷらを入れた弁当。もう一つはゴボウなどを入れた炊き込みご飯に浜名湖産ウナギのかば焼きを切って載せた郷土料理の「ぼくめし」と浜名湖産青ノリを衣に混ぜた「美味鶏」の天ぷらを入れた。共通の副菜として、浜名湖産青ノリを衣に混ぜたエビの天ぷらや浜松産チンゲンサイと遠州灘産のしらす干しを混ぜたあえもの、浜松産セルリー(セロリ)の酢漬け、自笑亭の看板メニューの「うま煮」、わさび漬けを詰めた。採用した地元食材は一般から寄せられた声を生かしたという。6月16日まで取り扱う予定で、価格はいずれも1,000円に設定した。自笑亭本店の売店でも取り扱う。
プロジェクトを手がけた遠州米穀の青木孝代表取締役は「米をはじめ地元の食材を生かしたおいしい弁当になった」とアピール。自笑亭の伊藤篤社長は「アイデアを募ったところ全国に誇れる食材が浜松にあることを改めて確認できた。パッケージに負けない弁当に仕上げようと、おいしく食べてもらえる工夫を重ねた」と話す。
23日の開幕に合わせた弁当の誕生に、はままつフラワーパークを運営する公益財団法人「浜松市花みどり振興財団」の塚本こなみ理事長は「エネルギーを感じるパッケージのデザインが印象的。地元食材が持つエネルギーとの相乗効果で弁当を食べた来場者も喜んでもらえるはず」と期待する。