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浜松・中条の書店が移転リニューアル 「ここでしか出合えない本を見つけて」 

「フェイヴァリットブックスL」外観

「フェイヴァリットブックスL」外観

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 書店「フェイヴァリットブックスL」(浜松市浜名区中条、TEL 053-586-5004)が5月24日、移転リニューアルした。

書店「フェイヴァリットブックスL」入り口の赤い扉

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 元々音楽や本が好きで、レコード店や書店に勤めていた店主の高林幸寛さん。いつか自身の店を持ちたいと考える中で2007(平成19)年、同店の前身となる「フェイヴァリットブックス」をオープンした。店舗面積80坪の広いテナントで本とCDを販売していたが、来店客一人一人とコミュニケーションを取れるような規模の店にしたいと考え2016(平成28)年、屋号に「L」を付け足しマンションの1室で同店の営業をスタートした。当時の店内には和室があり、こたつを囲みながら来店客らとのコミュニケーションを楽しめる交流の場でもあったという。一方、看板もない店だったため誰でも入店しやすい店にしようと考え、倉庫だった建物を改装して移転リニューアルした。

 店舗面積は約15坪。入り口の赤い扉を開けた先に、書籍約3500冊を並べる。営業のかたわら自己表現のためにロックバンド活動や映画制作にも携わっていた高林さん。自身の造詣の深い音楽や映画に関する本を始め、小説・エッセー・写真集などジャンルを問わず取りそろえる。「自分の選んだ本を集めると、結果として大手書店では扱わないようなものが多くなる」と高林さん。あまり日の目を浴びることのない隠れた名作を紹介できるよう心がけているという。

 音楽に関する本は、ロックミュージックを中心に約200冊そろえる。アメリカやイギリスのミュージシャンの批評本、ボブ・ディランの伝記本、現在その生涯をつづった映画が上映されているジャマイカのミュージシャン「ボブ・マーリー」の写真集などを用意する。現役作家による詩集や短歌集も約200冊並べる。谷川俊太郎、最果タヒ、穂村弘などの作品は来店客の要望に応えることで増えていったという。

 今後は、移転前に開催していた哲学的なテーマを取り上げたトークショーも予定する。「大手の書店にある本が全てではない。ここでしか出合えない本があるので、とにかく来て見てほしい」と高林さん。「自分のこだわりを持ちつつ、来店客の要望を取り入れながら取りそろえていきたい。いろいろな人と出会い新しいコミュニティーを作り、地域にも貢献できたら」とも。

 営業時間は13時~21時。月曜・木曜定休。

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