企画展「7人のミューズ展~日本の切り絵~」が現在、浜松市美術館(浜松市中央区松城町、TEL 053-454-6801)で開かれている。
国内の美術館を回って開催される巡回展。同館では6月22日に開幕した。静岡市出身の福井利佐さんをはじめSouMaさん、松原真紀さん、切り剣Masayoさん、蒼山日菜さん、筑紫ゆうなさん、柳沢京子さんら日本を代表する女性の切り絵作家7人の作品113点を展示する。会期中のギャラリートークなどの企画も好評で、来館者数は8月22日時点で1万3000人を超えた。
このうち、福井さんの新作「浜松」は同館での開催に合わせて制作された作品。「浜松まつり」のたこなどをイメージしてデザインした漢字「浜松」の中に、浜松城内にある若き日の徳川家康の肖像や弁天島のシンボルタワー・赤鳥居や法橋の松(天龍川町)、ウナギ、ミカン、アサリ、ピアノ、オートバイなどが見られる。幼少期に父の実家がある浜松市をよく訪れたという福井さんは今回、取材を兼ね改めて訪問し、制作に臨んだという。
会期中の企画も好評だという。8月18日にあった福井さんのワークショップは、申し込みの受け付け開始からわずか3分間で定員に達し当日は26人が参加した。17・18日に開いた福井さんのギャラリートークやサイン会にも県内外から観覧者が訪れた。好評を受け、同美術館は25日14時から、観覧者対象に生き物をテーマにした作品を手がける切り剣Masayoさんのギャラリートークも開くことにした。
学芸員の安岡真理さんは「作家によって技法や作風がさまざまな切り絵の作品を鑑賞して楽しみ、関心を高めてもらえるきっかけになれば」などと話している。
開催時間は9時30分~17時。観覧料は、大人=1,200円、高校・大学・専門学校生=800円、70歳以上=600円、小・中学生=無料。月曜休館だが8月は無休。9月15日まで。