浜松駅近くで3月20日・21日、今年で10周年を迎える「浜松がんこ祭り」が開催される。
よさこい系の祭りとなる同祭。本来は「鳴子」を持って踊るものが一般的だが、浜松のがんこ祭りは、楽器の街、音楽の街という浜松独特のルールからどのような種類の楽器を持っても構わない。ただし、使用楽曲には各々の地域に由来する民謡などを盛り込む必要がある。
がんこ祭の「がんこ」は浜松の方言で、度を越えたときの表現に用いられ「すごい」という意味がある。
同企画は2001年から始まり、現浜松よさこい実行委員会代表の野島聡さんが当時、「浜松の街を盛り上げたい」と立ち上げた。初年度は参加チームが4チームで80人という小規模からのスタートで、遠鉄電車の高架下で踊ったのが始まりだった。その後年々参加者が増え、今年は参加チームが139チーム、参加人数約5,000人が全国から集まる。会場も中心市街地に10カ所のステージを用意し、観客動員数も10万人を数える。今では、浜松のみならず浜松市外や他県からも見に来る人が増えた。
同企画は規模が大きくなる反面、浜松の祭という定着が弱く、地元との距離はなかなか縮まらないという葛藤もあったが、今年は初めて地元の浜松祭自治会の協力を得ることとなり、21日20時からは鍛冶町の会場で、がんこ祭の今後10年を祝福するために浜松祭自治会による激練りが行われる。
野島さんは「10年やってきて、がんこ祭がやっと浜松の祭と認められた。浜松の祭りとして新しいスタートを切ることができる」と意気込む。
当日は浜松市内のうなぎ料理専門店118店の情報を掲載した「うなぎ本」(非売品)、浜松餃子学会の餃子マップの配布も予定し、市街地に多くの人が集まることを期待する。
実行委員会の内山康雄さん、内山ゆきゑさんは「今後も他のイベントとのつながりを増やしてまちぐるみで盛り上げていければ。そしておもてなしの街・浜松をもっと知ってほしい」と話す。
開催時間は、20日=12時~20時、21日=11時~20時。雨天決行。