浜松・蜆塚の浜松市博物館(浜松市中区蜆塚、TEL 053-456-2208)で現在、テーマ展「引札広告(ひきふだこうこく)」が開催されている。
引き札広告とは、江戸時代から昭和にかけて商店が千客万来の願いを込め、年末年始に配ったチラシのこと。その時代の背景や、縁起が良いとされている鶴などのイラストが店の宣伝と共に描かれている。同展は、政権交代などで経済変動のある今、あらためて昔の中小企業がどのような努力をしてきたのかを知ってもらうために企画された。
展示物は約180点。普段保管されていて見ることのできない広告の中から、明治から昭和までに配られたものがメーンで、錦絵で七福神が描かれた呉服店の広告や、夏季に配られた避暑地での風景が描かれたうちわなどを展示する。
学芸員の宮崎貴浩さんは「広告で客を楽しませる昔の中小企業の努力を見てほしい」と話す。
開館時間は9時~17時。料金は、一般=300円、高校生=150円(小・中学生は無料)。10月14日まで。