浜松・蜆塚に5月8日、喫茶店「マーセル珈琲店」（浜松市中区蜆塚、TEL 053-456-7771）がオープンした。

ガレージを改装した店内

　飲食店を食べ歩くのが好きでさまざまな店を訪ねたが、なかなか自分好みの空間で食事できる場所がなかったというオーナーの小笠原知行さん。「ないなら自分で作ろう」と思い、17年勤めた自動車学校のバイク教官を退職し開店を決めた。

　店舗面積は約10坪。席数は14席。店には20年前にホームステイし感銘を受けたスイスの文化を取り入れ、自宅のガレージを改装して作った店舗の外観はスイスの木造住宅をイメージ。内観はガレージだった時のコンクリート壁をそのまま残す。店内は扉付きの壁で喫煙室、禁煙室に分けられており、「子ども連れの母親にも安心して食事を楽しんでもらえるように設計した」と小笠原さん。「音楽の街浜松」を意識し、生の音が聞けるようにピアノを設置。客からの要望があればピアニストを呼び演奏を行う。

　メニューは、スイスの家庭でよく食べられるラクレット料理をメーンに提供。「ラクレットチーズ料理セット」（2～3人前、3,500円）はスイス産のラクレットチーズを専用のラクレットマシンで温め、柔らかくなったところをパンやジャガイモ、トマトなどの具材につけて食べる。「少しチーズを焦がすなど、焼き加減を自分で調整しながら楽しんで食事をしてもらいたい」と小笠原さん。チーズと一緒に味わえるように、スイス産をはじめ、スペインやイタリアなど数カ国のワインもそろえる。

　「不安はあったが知人の支えがあり今回の開店にこぎ着けた」と小笠原さん。「心地良い狭さに集う静かな空間で、ワインとチーズですてきな夜を過ごしていただきたい」とも。

　営業時間は8時～17時、18時～21時（ディナータイムは完全予約制）。水曜定休。