浜松で11月21日~23日に開催される「ゆるキャラグランプリ2015 in 出世の街 浜松」を前に、出場できなかった浜松のゆるキャラが現在2位と奮闘中の「家康くん」にエールを送っている。
今回出場を断念したゆるキャラクターは「うなみかん」。浜松の名産であるウナギとミカンをモチーフに作られた同キャラクター。浜松市の副市長が「うなぎいぬ」だった2006年、「うなぎいぬに取って変わるようなキャラクターはできないか」という仲間内での会話から、「浜名湖産のウナギと三ヶ日みかんをかけ合わせれば面白いキャラクターができるのではないか」と誕生。市内在住のデザイナー金原和弘さんと妻の知美さんがラフデザインを作成。知り合いづてに人気が上昇し、1年後にはグッズを作成するに至った。
ファンの間では「キモかわいい」と評判の特徴的な白目は、ミカンのように出荷される「うなみかん」が傷や大きさから「Cランク」に判定されたショックによるものという。そのほか、流通に乗るように選別された「うなみかんAランク」や浜名湖産のウナギをモチーフにした父親の「パパ」、三ヶ日みかんをモチーフにした母親の「ママ」が存在する。
以前よりも知名度が上がり、地元開催ということもあり「ゆるキャラグランプリ」に参加を希望していた同キャラクター。エントリー条件の一つである着ぐるみを用意していなかったため、今回は参加を断念することになった。「個人での活動のため仕方ないことだが、後発のゆるキャラクターたちが次々と売れていく。もっと皆さんに『うなみかん』のことを知ってほしい」と金原和弘さん。
出場できない悲しさを託すように、現在出場し2位と奮闘している地元浜松のゆるキャラ「家康くん」に対し「地元浜松のためにも頑張ってほしい」と優等生のAランクのうなみかん。反面、口には出さないがやさぐれたCランクのうなみかんは「ひそかに打倒することを考えていると思う」と知美さんは話す。
着ぐるみ製作のためのスポンサーや、活動展開のためにコラボしてくれる人や企業を募集している。「さまざまなキャラクターとも競争・協力し、同じ浜松市を盛り上げ、浜名湖サービスエリアにうなみかんグッズを置いてもらうことが現在の目標」とうなみかん。「せっかくの機会なので家康くんにはぜひともグランプリを獲得してほしい」とエールを送る。