浜松・肴町に1月24日、「和牛と魚介 おへそ」(浜松市中区肴町、TEL 053-456-1733)がオープンした。
日本酒利き酒師の資格を持つ店主の松田時成さんは、同じ中心市街地で営業していた「庄吾爺」出身。かねて独立の意向を伝えており、閉店を機に開業。経営マネジメントの経験や、取引先とのネットワークを生かし、和牛と地元の新鮮な魚介を中心とした店のオープンにこぎ着けた。
レトロな食器棚にランプなど、昭和初期をイメージした店内は約30坪。カウンター8席と個室6席、すだれで間仕切りをした半個室は6人用が5卓と4人用が1卓。カウンターは杉の木の質感を生かし、個室には国産カリンの木のテーブルを配置する。「ラフに入れる雰囲気の中、さりげなく上質なものに囲まれて過ごしてほしい」と松田さん。料理は食器コレクターでもある松田さんが集めた名器で盛り付けられることもある。
店名の由来は3つ。へその緒のように、訪れる人たちとつながりたいこと。体の中心にあるおへそのように、人々の中心的存在になりたいこと。そして、胃袋をつかみたいという意味が込められている。「食を通じて、多くの人を幸せにしたい」というコンセプトで、三ヶ日牛・三河牛・松阪牛・佐賀牛・仙台牛などの和牛を、部位ごとにステーキやホルモンで提供する。魚介は舞阪港や三河港などから直送された新鮮な素材を使用する。
メニューはお通し(648円)から「和牛すし」を提供。「お造り盛り合わせ・3点盛」(864円)、「お造り盛り合わせ・7点盛」(1人前2,700円~)では、その日の旬の魚介を盛り合わせる。和牛ステーキは希少部位である「シャトーブリアン」や「せんす」「はらみ」など12種類の部位を用意し、どの部位も2,138円で提供する。ほかにも「ホルモン」(1,058円)や「自家製本からすみ」(1,296円)、「地場野菜の天ぷら」(637円)などの一品料理も用意する。
「お酒の品ぞろえと手頃さも自慢」と松田さん。日本酒「越乃寒梅」(1,620円)や「雪中梅」(961円)、「十四代」(961円~)に、焼酎やワインなどにも全国の銘酒をそろえる。
「食材で静岡・浜松を全国にアピールしたい」と意気込む松田さん。店頭販売する「みかん胡椒(こしょう)」(864円)も取り組みの一つで、廃棄処分される三ヶ日みかんを加工品として生かそうと開発。愛知県東部から遠州地区で取れる食材を中心に提供し、そのおいしさを料理で振る舞う。「地元や県外の人にも、浜松で立ち寄りたい店として名が挙がるようになりたい」と松田さん。「この街の財産だと言ってもらえるようにもなれたら」と意気込む。
営業時間は17時~23時(金曜は24時まで)。日曜、第3月曜定休。