河合楽器製作所(浜松市中区寺島)は4月27日、iPad向けアプリ「PDFミュージシャン」のダウンロード販売を始めた。
同アプリは、取り込んだPDFファイルから同社が独自に開発した「PDF楽譜認識エンジン」で音符を読み取り、内蔵するピアノやオルガンなど30種類の音色で自動演奏することができるもの。PDFファイルはテキスト形式のPDFがもっとも認識しやすく、スキャナーなどで読み込んだ画像形式のPDFは認識できない場合もあるが、楽譜の補正機能も備える。
PDFの楽譜を見ながら演奏できるようにiPadを横向きにすると楽譜を拡大表示し、自動演奏に合わせて楽譜が移動しページめくりも自動で行う。さらに演奏中の次の楽譜も同時に拡大表示して、演奏者が先読みすることもできる。
演奏は複数の音色の演奏やメトロノームだけにすることも可能。複数の音色の場合、1つのパートだけを演奏しない「マイナスワン」機能も。演奏者が必要に応じて楽譜内にメモや線を書く機能も備えている。
PDFの楽譜はインターネットからのダウンロードするほかにDropboxやiTunes、メールからの取り込みにも対応。フリーソフト版も用意するが、楽譜の読み取りが1ページだけなどの制限がある。
開発を担当した電子楽器事業部コンピュータミュージック室開発グループの勝田雅則さんは「本当に音楽をやっている人のために作りたくてこのようなアプリになった。現在はドラム譜やギターなどのタブ譜、強弱の記号など対応していないところもあるので、今後はこれら譜面や認識できるPDFを増やしていきたい」と話す。
価格は1,700円、5月末まではキャンペーン価格として850円。