専門学校「浜松デザインカレッジ」(浜松市中区中央、TEL 053-450-6555)のファッションビジネス科2年生によるセレクトショップ2店舗が11月13日、5日間限定でオープンした。
同企画では、ファッションビジネス科の授業の一環で、毎年テーマを設けて学生が店名からレイアウトや販売商品の選定まで、店舗運営に関わる全てを行う。今年のテーマは「古着と新品商品のセレクトショップ」。ファッションビジネス科教諭の金田真哉さんは「古着をテーマに取り入れたのは、1960~1990年代の質の高い商品を学生に知ってもらうため」と話す。
女子学生のショップ名は「ChouChou(シュシュ)」(中区肴町)。空き店舗を利用した店内は「The女の子」をテーマに、ガラスの壁に手描きのイラストを入れたり、おすすめの商品をわかりやすくレイアウトしたりするなど、商品選びが楽しくなるように演出している。商品選定のコンセプトは「自由」。決まったスタイルではなくさまざまなスタイルの商品を扱うことで、商品を選ぶ自由度を高くしている。
店長の村松里穂さんは「7人いるスタッフが3グループに分かれ、それぞれ独自の仕入れを行うことで、一つの店の中に3つの店があるような店づくりを実現した」と話す。取扱商品は、10~20代前半をターゲットにした新品商品と、10~40代の広い層をターゲットにした古着商品。ブランドは10以上で商品数は160点以上を用意する。村松さんは「ファッションスタイルの違う友達同士でも楽しめる店になっているので気軽に来てほしい」と話す。
男子学生のショップは「Antenna.(アンテナ)」(中区肴町)。出展場所は現在ワーキングスペースとなっている場所で、1956(昭和31)年に海産物問屋として建てられ、内装や家具、帳場台など当時のまま残っている。店内は既存の設備を利用し、昭和レトロの雰囲気とポップさを融合させた空間に仕上げた。コンセプトは「10~40代に向けた総合的なライフスタイルの提案」。
新品商品のほか、アメカジ古着やヨーロッパ古着など、シンプルなアイテムから派手なアイテムまで幅広いラインアップを目指した。ブランドは10以上で商品数は150点以上を用意する。店長の鈴木大輝(だいき)さんは「商品のラインアップだけでなく、ディスプレーやフライヤー、ラッピングなどへのこだわりも見てほしい」と話す。「無料でコーヒーを出しているので、気軽に立ち寄ってほしい」とも。
金田さんは「情報社会になり、知ろうとすれば何でも知ることができる時代になっているが、ファッション業界は現場での経験が最も重要。学生が経験を通じてファッション業界への深い理解や、自ら仕入れた商品が売れることの喜びを知ってほしい」と期待を込める。
営業時間は、11時~18時。今月17日まで。